sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

完全避難マニュアル 東京版 / Port B @巣鴨、秋葉原

10/1にF/T10サイト上で、作品詳細公開!なわりに、どちらも10/30にならないと全貌は見えないっぽかった飴屋さん作品とPort B作品。こちらPort B作品は、10/30 00:00に、既に公開されていたサイトが稼動し始めました。

トップ:http://hinan-manual.com/
避難所一覧:http://hinan-manual.com/q/#/hinanjyo
スマートフォンhttp://hinan-manual.com/hinanjyo/駅名
例)秋葉原 http://hinan-manual.com/hinanjyo/akihabara/

質問に答えていくと、自分の避難所が案内されるんですが、なんだこれ?「Web上での作品」と言われているけど、地図とかあって出かけなくちゃっぽい、え???となって、Twitterで情報をご存知な方にうかがってみたところ、やはりWebを捨て*1町へ出よう、というものらしく。開催期間中、自分の足で山手線の駅をめぐる作品のようです。
それを聞いたからには情報整理を。
なにせ山手線の駅は29駅あるし、避難所以外にも訪問する人もいらっしゃるみたいだし、駅を訪れる順番(その駅を訪れるためにはこの駅を訪れてからじゃないといけません、というような)もあるみたいですし、基本は土日祝しか動けないし。プリンタを持っていない私はエクセルシートに各駅のデータを映したり、手持ちの文庫版東京地図を調べてポストイットをがんがん貼りました。ヒマか。


そして明けて今日、飴屋さん作品を観終えたときに現在地確認もかねて文庫版地図を開いたら「巣鴨駅、間に合う!」と即座に判断できて、自分のナイス仕事っぷりにほくほくしながら巣鴨に向かい、調子に乗って秋葉原まで足を伸ばしたのでした。よちよち歩きで何も分からずに飛び込んでみたら楽しくなっちゃったから、期間中、Port Bの手のひらの上で転がされようと思います。ああたのしい。


以下、訪問した避難所のことをネタバレしかない状態で書いています。これから行くかも知れない方はぜったいに読まないでください!!
この作品、自分の足で行ってそこで初めてどういうことになってるか確かめたほうが楽しいと思うんです。
あ、今日に限っては飴屋さん作品がこれからの人も読まないでください。

http://hinan-manual.com/hinanjyo/sugamo/
サイトで質問に答えて出てきた駅ではなかったけど、おそらく問題ないはず!と案ずるより生むがやすし、という気持ちで、避難所が閉まる15分前に飛び込んできました。飴屋さん作品の終着点がこの避難所から5分と離れていないところだったんですね。

とげぬき地蔵を通り過ぎたあたりのオーエスドラッグと円満屋(雑貨)の間の2F」のメモでたどり着けたのでかなり分かりやすい避難所だったのでは。たどりついたのは「市松人形館」でした。入ってすぐのところに完全避難マニュアルのパンフレットがおいてあって「お」と視線をやったら「あ、それの人?」てお店の方が聞いてきてくれました。入場料をお支払いしてパスをもらって中を眺めていると、江戸時代、明治、大正、昭和初期、今の日本人形をみせてくれて、それぞれの特徴を教えてくれました。江戸時代にかわいいとされていたお人形がものっっっっっすごくかわいくなくて、「でしょ?」というお店の方と、にしゃにしゃ笑ってきました。15分しか入れなかったのもあって、出がけに「白い恋人」もらっちゃった。箱がおいてあるなーと思っていたけど、お店においてある白い恋人の箱に白い恋人が入っていることはめったにない(文房具とかでしょ)ので驚いちゃった。

http://hinan-manual.com/hinanjyo/akihabara/
巣鴨でもらったパスは封筒に入っていて、そこになぜか秋葉原の地図が入っていたので、素直にそのままTELして予約とりました。山手線オンチのわたしはよく分かっておらず、TELしながら「いま巣鴨なんですが何時の予約がいいですかね……?」と甘える始末。でももっと近いと思っていたので、電車に乗ってる時点で既に「聞いてよかった、余裕持ってよかった」と思っていました。そしてその気持ちは電車を降りてからさらに強く。た・ど・り・つ・け・な・い!駅から徒歩1分と書いてあるのだけど、「ラジオセンター」なる建物は目に付かず。「ラジオセンターならあるんだけど」とうろうろしているうちに予約時間5分前。「すみません、たどりつけないので送れちゃいますがだいじょぶですか!」と予約TELに再度TELしたらやさしく「だいじょうぶですよ」と声をかけてくれて、さらに「地図のとおりにすすめばたどりつけますから」というアドバイス。言い過ぎず突き放しすぎず。いま思えば最適アドバイス*2。駅前のとても4Fまであるように見えない屋台村みたいにごちゃっと電気店が集まっているところで店員さんに地図を見せながら聞いてみたら「あちらに階段がありますけど……、これお店ですかね?」と頼りないご案内。えっ、と思ってよくよくごちゃごちゃエリアの屋根に近いところを眺めてみたら、地図に掲載されている店名を確認できたんです。それにしても「2つ目の角を右で階段です!」ていわれたのに、1つ目の角で外に出ちゃったりしてびっくりでしたね。方向音痴には高いハードルでした。結局、店名を1つ1つ確認したら階段発見、さらに店舗じゃないエリアにまで入り込み、さらにさらに「関係者以外立ち入り禁止」のラベルが貼ってある階段まで突破してようやく「避難マーク」のドアを発見したのでした。いやーがんばった!ちなみに地図に「徒歩1分」と書いてある避難所にへの所要時間は「15分」でした。今日はほとんどの人が遅刻したらしく、結果的に5分遅刻、というのは早いほうだったらしいです。


さて。
入り口ではぁはぁいいながら飲み物を注文したら「15分間お話してもらいます」ってブースを選ぶように案内され。ゴスっぽい女の子とメイドっぽい女の子のうち、メイドちゃんのブースに入りました。透明な衝立に隔たれて、お互いに向き合ってマイクで話す形式。受付の方に「そのマイクで話しかけてあげてください」と言われて、ひとことも発してくれてないちょっぴり気の強そうなメイド服の女の子に何を話せば、と「いやー迷っちゃいましたー」とか、ひとことはなしかけたらすっごくかわいらしく話しに乗ってきてくれました
。メイドちゃんたちの間でもムカイリは人気であることとか、お互いに禁煙の難しさをとうとうと語ったりとか、Port Bの作品に参加されるのが何回目だとか、オススメの漫画を教えてもらったりだとか。
そんな和気藹々なところで急に「実はこっちからそちらが全く見えてないんですよ」て言い出して、「えっ、マジックミラー号?」と下品な返しをしていたら、彼女が手元のスイッチをがしがしと切り替えて、一瞬自分と相手の姿が両方見えたと思ったら、今度は自分の姿しか見えなくなりました。鏡に向かって話している状態。彼女はずっとこの状態でしゃべっていたんですね。なるほど、それで最初のあのそっけない対応!て思ったところで自分の顔を隠したよね。急になんだか恥ずかしい。そして、目の前に自分しか見えない状況で(でも相手からは見られていて)声だけで話すことがこんなに難しいとは思わなかった。本当に彼女、よくずっと黙って話し続けてたなー。もうどこ見ていいかわからなくて、こっちから見えてないんだから正面を見つめたって同じなんだけど、ついつい明らかに彼女から視線をはずした方向にしか顔を向けられなくなっちゃって。このあたりの反応にはものすごく個人差がありそうですね。ちょっとあっち側に座って何人かの反応を観察してみたいって思っちゃいました。いや、思うだけ。だってこれずっとやってるの大変だと思うもの。

ともあれとっても楽しい15分間でした。私の思うザ☆Port B!て内容だったように思います。体験してみて楽しいし、主催側が眺めていても楽しいだろうなっていう。
ちなみにブースでのお話は希望すれば延長も可能とのこと。わたし女だけどもうちょっとお話していきたくなっちゃった。最長記録何分かきいてみたいかも。

*1:うそ、捨てなくていい、持って

*2:迷ってるまさにこのときは「もっと教えて」って思いましたが