sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

ニセS高原から / 五反田団 @ こまばアゴラ劇場

「S高原から」を4人が演出する企画、今日は五反田団バージョンを観に行きました。
とにかく超満員。補助席、というかキャンプ用っぽい折りたたみ椅子を配置して通路までぎっしり。前回、大雨だったなぁと思うと何も災害がありませんように、と祈ってしまいました。ぎゅうぎゅう。

セットは同じなんですね*1。入場したら既にお二人舞台上にいらして小さくお芝居。暗転もなく時間になったら会話を始める、という形でお芝居開始でした。

どうしても最初に観たポツドール版と比べてしまいます。丁寧で優しく物悲しい印象を受けました。特に絵描きとその彼女の描き方が質/量ともにアップしていたように思います。病人でないはずの彼女のやや病的に思えるような細さと視線のうつろい方と寂しい扱われ方がどうにも切なかったしなんだか身に迫るものがありました。ユーモア部分は最初に出てきた女性が担当、といった風情。タッチのくだりとか。
安藤玉恵さんがはすっぱじゃない役やるの初めて観ました。白いひらひらスカアト!「現実!」ってやるところがらしかったのかな。こういう役でも出てくるとなんか力強さを感じる方ですね。

これを観ると、ポツドール版がいかに「ちょっとした悪意」を下敷きにしていたかが分かります。こうなるとオリジナルが本当に観たい。さらに他のバージョンも観たいような、ポツドール版をもう一度観たいような。観るとしたらもう日のせまった1日しかチャンスがないんですけど、まだ迷ってます。

*1:オリジナル舞台も全く同じようなので全バージョン同じなんでしょう。