これまで観た5作品のうち、一番今回の企画であるあの事件の匂いを漂わせてたような気がしました。
これまでに唯一観た柴さん作品である「四色の色鉛筆があれば」でみられた、シーンや俳優と役柄をぶったぎって再構成したようなつくりではなくて、今回はいたってストレートなお芝居。それがまず意外でした。
中学時代のシーンでは思わず頬を赤らめてしまうようなあんなことやこんなことが描かれていて。そんな恥ずかしさも含めてえらいこと瑞々しい印象。そして女子の天使っぷりと、男子の悶えたり見栄はったりとを観てると、あの時代ってやっぱり女子の方が大人だと思うし、好きな女子が天使のようであるのがあの時代の男子なのかもしれないと思ったりしました。ずっと漂ってる空気が透き通っているように見えてとても好きな作品でした。
途中、少年Bが少年Aにされちゃうかも!で暗闇の中で懺悔(?)みたいのするシーン、これまで自分が母親を悲しませてしまったことが次々と頭の中に浮かんできて、私自身が真っ暗闇の中でずっと「ごめんなさい、ごめんなさい」と唱えていました。なんだったんだろうあれ。