sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

ロロいつ高ファイナル2本立て公演 『ほつれる水面で縫われたぐるみ』 『とぶ』 @ 吉祥寺シアター

2016年11月から追い続けてきた*1いつ高シリーズ、ついにファイナルとのこと。

観終わった直後のツイートメモ。

これまでもそうだったけれど、今回の作品に生身では出てこない人物もきっちり登場してくる。ちゃんと歳もとりながらみんな作品世界の中を精一杯生きているところが本当に魅力的。「まなざし」をテーマとしていた(最後までそうだったのかな)一連の作品、ラストを観ながら観客としての外側からのまなざしも意識してしまいました。


まだ配信期間内ですので、ネタバレ的な(というか私の話すことなので、な)ネタバレを隠して記録しておきます。


vol.4で詠まれる俳句の中に「ロングシュートをぼくが決めたら」のキーワードが出てきたりしてましたが、ついにラストvol.10『とぶ』の冒頭で将門が岡村ちゃんの『あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう』を歌うシーンがありました。『とぶ』だからね、青春って1,2,3ジャンプ! 3日前に生で聴いたばかり*2だったから、タイミングとしては最高でした。
いつ高では毎回配布されている脚注の中で三浦さんによってコメントがつけられていて、それがさすがのしびれる内容だったのでメモしておきます。

「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」というタイトルが美しすぎる。「ぼくがロングシュート決めたらあの娘どんな顔するだろう」じゃ絶対にだめだ。これだと、カメラのフォーカスは「ぼく」にある。恋するぼく、妄想するぼく、考えるぼく、ぼくぼくぼく。ぼくがうるさい。そうじゃなくて、なによりも最初にまずあの娘がいて、そこから彼の妄想は始まらなくちゃいけない。自分で止められず勝手に動き出してしまう想像力ってとても青春だ。あと、なんかロングシュート決まらない感じがするのもいい。

どうよ、最後の一文。

*1:vol.8のみパンデミックのため配信で視聴

*2:2年ぶりのツァー『操』ファイナル公演@八王子