吸血鬼 / グリング @ 青山円形劇場
作・演出:青木豪
出演:
杉山文雄 中野英樹 萩原利映
安藤聖 遠藤隆太 高橋理恵子(演劇集団 円) 辰己智秋(ブラジル)
平田敦子 みのすけ(ナイロン100℃)
グリングを観るのは「海賊」「虹」以来3回目。
相変わらずと言ってはなんですが、高め水準でよいお話をみせてくれるなぁ!という印象でした。ですが、今回は途中で「例のアレか」とモチーフとしたであろう事件が浮かんできてしまい、それを確かめるために観ているようなモードに入ってしまったのが残念でした。そのままストレートにいかず、ひとひねりはありました。
女性の生きにくさを描いているように見えて、終わってみて残ったのは「やっぱり女は強いんじゃないかね」という印象でした。
すごく良いシーンがあったのでそのことを書きますが、ネタバレになってしまうのでたたみます。
後半、「なんで誰か一緒にいる人見つけなきゃいけないのかな」「子供だけ作ったら血はひきつがれるワケでしょ」というメイン女子に向かって平田さんが放った「それヘンだよ」の一言がやたら暖かくて沁みました。生も性も物悲しくてたくましいもんだ。