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「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

カール・マルクス:資本論、第一巻 / リミニ・プロトコル @ にしすがも創造舎

リミニ・プロトコルが発明した「エキスパートによる演劇」、それはプロの俳優ではなく、あるテーマに関するエキスパートがキャストとして舞台に登場するというもの。舞台上で語られる様々なエピソードは、彼らの経験や知識のもとに構成された「戯曲」でもある。今回、舞台に登場する8名の人々もプロの役者ではなく、いわば「資本論に関するエキスパートたち」、あるいは一見するとフツーの一般人たちだ。
http://festival-tokyo.jp/program/capital/about.html

フェスティバル・トーキョーの中の1作品。

資本論」って名前しか知らないよ!という状態で観たので、語られている内容は難しくってなにがなにやら、という状態でした。だけど、どうみても演劇という形で人前に立つことに慣れていない方々が放つ言葉には、「伝われ」という熱意がこめられていて、その直球を受け取りながら心地よく観ることができました。提示されているのは知識だけではなくて、資本論に関わって生きてきた方々の人生でありキャラクターであり生き方であり。
これ、もう少し自分が慣れ親しんだ題材であったら面白くてしょうがないと思う。

セットは舞台一面の本棚。会場に入ると、その本棚に人、本、TVモニタがいて(置いてあって)。ヨーロッパ企画の「Windows5000」のセットをもうちょっとシンプルにしたようなつくり。可動式のハシゴを動かして本棚から人が降りてきたり、人がいたところに長い棒を使って脱いだジャケットをかけ始めたり、と本編として話されている言葉の他にも周りでみなさんがかわいらしく動いてらっしゃいました。
舞台上部には字幕。これって舞台上段にいらっしゃったドイツ語(?)が堪能な方が出してらっしゃったんですね。ほとばしって口調が早くなる方にストップかけるシーンもあったり。時に字幕ではなくて、直接翻訳の方に話しかけて訳してもらうことも。


にしすがも創造舎は初めて行きました。そして来週も行く。……が、私、「フェスティバル・トーキョーは池袋」の意識が強すぎて、最初、池袋の東京芸術劇場に行ってしまいました。インフォメーションで「会場どこですか?」ときいて「???」てされるまで気付かず。焦った〜。会場時間に到着するように行ったのでぎりぎり間に合いましたが。走った走った。昨日、池袋の街を歩いてたら、池袋の街頭ののぼりとか、駅の柱にもプログラムが提示されてたりして、想像してたよりも街をあげてのお祭りになっているようだたのです。びっくりしちゃって思い込んでしまいました。


あと、ケラさんがいらっしゃってました。「あれ?あなたは罪とか罰とか罪とか罰とか」と一瞬思いました。舞台挨拶は昨日か。