sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

演劇バトルロイヤル ガンまげ @ 紀伊国屋ホール

演出
高橋いさを(劇団ショーマ)

脚本
鴨下裕之(演劇ユニット ヰタ・マキ)


出演: 與真司郎(AAA)/赤澤ムック(黒色奇譚カナリア派)/市橋朝子(タテヨコ企画)/井上真凰(絵本工房)/江見昭嘉(MCR)/加藤裕(クロカミショウネン18)/倉方規安(InnocentSphere)/児島功一(劇団ショーマ)/後藤飛鳥五反田団)/鈴木歩己(鈴木プロデュース)/高木エルム(柿喰う客)/高野ゆらこ(毛皮族)/高山奈央子(KAKUTA)/仲坪由紀子(ハイレグタワー)/温井摩耶(演劇集団キャラメルボックス)/馬場巧(劇団まめや別館)/原知弘(D☆D)/堀池直毅(少年社中)/本郷小次郎(マッチョドラゴン)/山崎雅史(ホチキス)/和田ひろこ(oneor8)
レギュラーゲスト:豊口めぐみ(81プロデュース)

お友達にお誘いいただいて観にいきました。
まあ……。一言でいえば「カオス」。出演者からしてそうなのですが、脚本のデキも演出も含めてカオスでした。
TV局が関わった企画モノであり、最初に出演者が決まってから作ったんでしょうねぇ……*1。たくさんの人をちょっとずつ出して収集つかなくなっているように見えました。もともと「トラブルが次々に起こって、それをごまかし続けるさまを面白く見せる」作品に対してジャッジが厳しい、というのがあるのかもしれません。登場人物全員が単なる思い付きで行動し続けて(るように見えて)いて、だんだん登場人物がお話しのためにしか動いていないように見えてくるんです。キャラクターがぶれるというか。群像劇にするなら、登場人物を「コマ」にしないで1人のキャラクターとして描いて欲しいんです。それから各キャラクターの統一感も。例に出すのはちょっとはばかられるんですが、本谷さんの「遭難、」の主人公に対して、最初はクレバー設定だったのに、嘘がちょっとほころびたとたんにその場しのぎのことしか言わない人になってしまっているのを観てげんなりしたことを思い出しました。おそらく「群像劇」として「十二人の怒れる男」と「12人の優しい日本人」が大好きなのがベースにあるんだろうなぁ。
初舞台らしき主役アイドルっ子たちを支えた小劇場役者さんたちに拍手、でした。周りが支えていたからこそ成り立っていた作品だと思います。ポツとかとは逆方向で「役者さんってタイヘン……」とつぶやきました。
ベッタベタな作品に対するものめずらしさと、アイドルお二人のフレッシュさは楽しみましたよ。あと「後藤飛鳥アゴラじゃなくてもやっぱりちっちゃい」。

お誘いいただいておいてけちょんけちょん。……すみませんです。

*1:右手は頬、左手は右ひじ、のオバちゃんポーズ