sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

岸田戯曲賞

選評が出てました。

http://www.hakusuisha.co.jp/kishida/review53.php

本谷さんが何でこの作品で受賞してしまったのかが最も知りたいところでした。手放しではなかったようであること、ノミネート回数が多くてその歴史の積み重ねという意味合いもあったようなこと*1、を読んで少し安心しました。安心てなんだろう。

岩松さんのコメント全体と、
宮沢さんの以下のコメントに深く頷きました。ありがとう、な気持ち。

太い輪郭線で描かれた人物、ここですよと教えてくれる合図、想像しなくてもよくわかる劇の言葉だけが、世界を構成しているのではないからだ。

それから、本谷さん作品は「乱暴と待機」の後から、「より分かりやすくより求められているものを」書こうとしてちょっと迷走気味?という印象を受けていたのですが、そのあたりがきっちり指摘されているように読めました。

各コメントはもうちょっと読んでフムフムしたい。

全体通してなんだか歯切れが悪いような印象は受けました。この選評で2作品も選出されていることには少し違和感。

*1:さらにそれが単なる「もうそろそろ」とか「お疲れ様」ではなくて、毎回のコンスタントなクオリティに対してであること