sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

夜光ホテル / モダンスイマーズ @ OFF・OFFシアター

作・演出:蓬莱竜太
出演:萩原聖人 古山憲太郎 津村知与支 小椋 毅 西條義将

モダンスイマーズを観るのは3回目。安定してよく出来たよい話を心地よくみせてくれます。ロングラン公演も明日まで。前売りは売り切れてますがそれなりに当日券も出ていたようでした。ユー、いっちゃえよ!

(6/4追記)

男5人の密室劇。「あるものを東京に運ぶから」という名目の下、函館のホテルのシングルルームに集まった「俺ら昔っからやんちゃしてるよね」な仲間たち。3人は今でもやんちゃなまま、1人は身を固めて青森で林檎農家をやっている。そこにシングルルームに4人もいることにクレームつけに来たホテルマンを巻き込んでお話は展開されたのでした。
モダンスイマーズはまだ3回しか観てないけれど、毎回、老若男女問わず心に染み入るつくりをしていらっしゃる、って思います。なんたってそれぞれのキャラクターがしっかりしています。しっかりと自分の足で生活しているように見える人が実は卑怯な逃避の仕方をしていたり、ちゃらんぽらんに見えてなんでもいいじゃんいいじゃんでごまかしてそうに見える人が、人の尻拭いをして人の気持ちを思いやって激昂したりする。そのシーンだけ観たら「なに唐突に?」って思ってしまいそうなシーンでも納得できてしまうキャラクターがそこまでにしっかり描かれているから納得してしまうんです。
ちょっぴり萩原さんの「本」「考える」のくだりは「あらら?」と思ってしまいましたが、一見クライマックスのそのシーン以外のところに描かれていたものがたっぷりあったので大満足で劇場を後にしました。

それにしても津村さんの激変っぷりにはびっくりでした。メガネがないのはもちろんですが、これまでに観た作品*1ではいつもひよっこメガネなさけなキャラだったから、坊主に刺青メガネレスでちゃらんぽらんにAV観始めたときには驚いた驚いた。最初のほう、「これホントに津村さんだよね?」て確認しちゃいました。それをいうなら古山さんのほとんど話さないお芝居もそうでしたが。

演技者。がまだあったらぴったりの作品だなーとかもちらりと思った。既に何作か手がけてらっしゃいますけど、蓬莱さんの作品ってドラマに向いてるよな気がする。

あと「やっぱ萩原さんって女子人気高いんだな」って思ったのは、小劇場ではあまり見られない、客席化粧直し女子の多さ。わははは!小さい劇場でトイレも鏡前がしっかりしてないからね、客席でやっちゃう気持ちも分かるんだけどね、でもしなくてもいいんじゃね?とか思ったり。あ、でも終演後はさくっと帰ってしまったんですが、既に出演者が外に出てらしたので、そこでの接触があったのやもしれませんですねー。
韓流ドラマファンのママンには「ヨンの声の人を観てきたよ!」と報告してみた*2

*1:「ゆきてかえらず」「回転する夜」、ONEOR8の「ゼブラ」

*2:「声はあんまり好きじゃないのよ〜」とあっさり。