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「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

ふたりいる景色 / 五反田団 @ こまばアゴラ劇場

一日ぐだぐだしようかともくろんでた本日ですが、急遽観にいってしまいました。
やっぱり五反田団の空気(アゴラも含め)が好みらしく、くすくす笑いながらもじんわりと感動させてもらいました。これ、\1500です。映画より安いお値段でこれを観れたってだけで今日はいい日でした。

出演は

金替康博(MONO) 
後藤飛鳥五反田団
立蔵葉子(青年団)  
望月志津子(五反田団

のみなさま。

あー、あらすじ書こうとするとネタバレっぽいのでたたみます。

あ、ひとつだけ。
これからご覧になる方は、上演中は空調が効いてないのでそれなりにちゃんと着て見ることをオススメします。


登場人物は4名。
ひきこもり即身仏になることを目標とした男。
その彼女。
その友人(男の元彼女でもあるらしい)。
ゴマの妖精。

家にひきこもり、ゴマしか食さずに即身仏になる、と言い出す男。そのうち自分の尿しか摂取しなくなり、しきりに熱望する「即身仏になる」は「死にたい」というようにしか見えない。段々と離れていく彼女やその友人との話の中で、「即身仏になる」=「一人になりたい」と切望していたはずの男に「寂しい」という感情がわきでてきて……。
というような(すごくアバウト。ごめんなさい)お話。

何もできない自分が誰かといる意味がないと思ったから(意識はしていたのかどうか?)一人でいようと決心した男が、「ふたりでいてもいい」という心境に至るまでを描いていたように思います。ただし、そこに至るまでの描かれ方は相変わらずまわりくどく緻密。

彼女役の方が小さくてかわいらしかったです。キレ方もしごくまっとうなのにコミカルで。主役の男のふがいなさも、どうしても女性視点でみるからでしょうか、ややイライラさせられつつも最後におとずれる赦しなのか諦念なのか発見なのか、男の転機となるシーンにじんわりときいていたように思います。
五反田団を観るのはこれで3回目なのですが、見終えた後にきれいさっぱりした中にもわもわもわ、としたものが存在する感覚がとても不思議。丁寧な印象は今回も同じでした。