sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

迷子になるわ / 五反田団 @ 東京芸術劇場 小ホール1

作・演出:前田司郎

出演:伊東沙保 後藤飛鳥 宮部純子 大山雄史 前田司郎

「ああなんだこの胸のもやもやは」
をほどいて再構築して目の前に出してくれちゃった、そんな作品でした。
伊藤沙保さん演じる女性のやることなすことおもうこと、心当たりがありすぎて、妙に突出して見えた笑わせるセリフたちの裏側でひっそりと裏っかわのおもくてよどんだ何かが大きくなってくる感覚に、ずっと身につまされるような心地でした。
時制が入れ替わったり、表向き笑わせるようなセリフがちりばめられているあたり、「さようなら僕の小さな名声」を思い出すんですが、「さようなら〜」が夢の中のようであったのに対して、この作品は夢の中のように見せかけて思いっきり現実でした。

「こじらせちゃったな」と思ってる20代後半〜30代の女性がどう感じるのかぜひ聞いてみたい。


下記、前田さんのコメント*1
五反田団価格じゃない!」なショックに対しての回答がここに。この作品はこの値段で納得の内容だったのですが、それでも「ああ、いつもの価格だったらもう一度観に行くのに!」と思っていたところを安心させてもらいました。

女の人が東京や実生活で
迷子になる話です。
今回もバカバカしい内容です。
書いている僕自身が、
うまく迷子になれたのかどうか。
まだよくわからないですが、
作家として何かの転換機になる
作品な気がしています。
           前田司郎


【チケット料金について前田よりひとこと】
いつもより高くてすいません。
フェスティバル参加作品のため
他団体の公演との絡みでこの値段になりました。
今後から、毎回この値段にするわけではありません。

*1:伊東沙保さんのブログから転載