sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

BLANK MUSEUM「LOOKING FOR THE SHEEP day 1」 @ 原美術館

休館日の原美術館をジャックする、とのキャッチ(?)で行われたイベント。4日間開催のうち3日目である本日のみ行ってまいりました。

ko-moto2010-08-28

構成/演出: 浅井 隆 (アップリンク)
のぎ すみこ 「ひつじのさんぽ」 (ナビゲーター)
大石 麻央 「動物マスクの人体彫刻」 (ナビゲーター,インスタレーション)
三代川達 (ワタナベカズキ, シラヤナギタク) 「BLANK MUSEUM スタジオ」 (VJ)
メガネ (ポールダンス)
日比谷カタン (guitar, vocals)
ホナガヨウコ企画 「スポーツバンドと美術館ツアー」 (ダンス,音楽)
山本 精一 (guitar) + JOJO広重 (guitar) with guest 穂高亜希子 (guitar, vocals)
東野 祥子 「Looking for the BLACK SHEEP.」 (ダンス): 東野 祥子 (演出,振付,出演), カジワラトシオ (演出,音楽), 斉藤 洋平 (映像), 中原 昌也 (音楽)
伊東 篤宏 (オプトロン,electronics) + 山川 冬樹 (馬頭琴,ホーメイ,etc)
飴屋法水たち 「馬」 (演劇): 飴屋 法水 (演出), 立川 貴一, 西島 亜紀, 宮本 聡, 村田 麗薫 (出演), 大西 ようこ (テルミン), etc
勝井 祐二 (electric violin) + 迫田 悠 (映像)

晴天にめぐまれた、とはいえ、連日の猛暑に猛暑を重ねた素晴らしすぎて出たくない!というよいお天気の中、自分自身もアートな仲良しさんたちと着ぐるみさんたちがたくさんいるアートな空間に身を置いて楽しむことが無理そうなコンディションだったので夕方から行きました。お目当ての山川さんと飴屋さんは後半に固まってやってくれるという情報と、どこかで「JOJOさんたちは17:30くらいに出演」という情報とを見た気がしたのでそこを目指して準備。してはみたものの、自分の準備が遅れたり、最寄駅までの原付の途中で事故渋滞にひっかかったり、山手線がとまったり*1したので結局たどり着いたのは18:00くらいでした。残念ながらJOJOさんは終わり、入った時は東野さんが館内でダンスされているところでした。たくさんの人であふれかえっていて、頭の隙間から覗こうとしても一切見えなかったので、中庭に移動して、ど真ん中にすわりこみました。ノイズな音は中庭にもしっかり響いていて、飴屋さんが準備されているのかPA卓なのか?のあたりに置いてあるテレビモニタに映し出されている東のさんのダンスをお水をかっくらいながら眺めました。

そのままぼんやり座っていたらテルミンが芝生中央に現れ、しばらくしたら、美術館壁にいつのまにやらぶらさげられていた蛍光灯が点滅。うっすら暗くなってきた時間に蛍光灯が明滅します。そこへむこうからとことこと歩いてくるエガちゃんスタイル(上半身裸に下はピタパン)の山川さん。ここで初めて、「ああ!蛍光灯!」てなる迂闊さでした。蛍光灯なんだから。はよ気づけ、と。遅く来たから当たり前なんだけど、いきなりのお目当てパフォーマンスの開始に心の準備が!山川さんは途中でドラムのシンバルをピックアップして、テルミンの横に座り込み、観客の前で心臓あたりにテープでマイクを固定します。結構しっかり。5重くらいにテープを張り付けられてたかしら。そしてすぐ聞こえだす心拍音。そこからは心拍音によるパフォーマンス。建物の上に伊東さん。途中で観客の中に分け入ったままお姿を消した山川さんは建物の上に姿を現し、建物の端と端から遠い距離で向かい合って、ホーメイ馬頭琴が鳴り響いたのでした。

そんなに回数観ていないけれど、あの心音、ものすごく山川さんが心配になっちゃいます。だって、それって不整脈じゃん?苦しいでしょう?て。どうしても思っちゃう。そしてそれを置いておいて、この映像みたく足でシンバルクラッシュするパフォーマンスを観て喜んじゃう後ろめたさ。

後ろめたいけどさいこうにしびれるかっちょよさ。

お次は飴屋さんによる「馬」。前のパフォーマンスが終わったら、「このスペース全体を使いますー」とアナウンス。お庭の大半を観客が囲む形になりました。
テキストは小島信夫「馬」からだったそうです。ずっと思っていたのは「素晴らしい日々」の逆みたいだ、ということ。「君が僕を忘れるから会いに行ける」に対して「忘れないためにすべてを燃やす」。
帰りに外に出たところで、首のない馬がから煙が立ち上っておりました。まいった。

上演中にはすでにとっぷりと日が暮れていました。先ほどまでうるさかった蝉の声がぱたりとやんで、この暑い日でも秋の到来をつげるかのように鈴虫の声がなりひびいていました。そしてその中を、俳優さんにちょっかい出すくらいの堂々っぷりでかけまわるくるみちゃん*2とそのお友達。すごいかわいさ。すごい体力。すごい輝き。

  • 勝井 祐二 + 迫田悠

美術館の壁に映像を映しての幻想的なパフォーマンス。鈴虫の音色と合わさってとろけるような感覚を味わいました。



帰り際の物販にて、展覧会で変えなかった束芋手ぬぐいと、ネコがマウスをおっかけてくれるマウスパッドを買いました。マウスパッドは会社で使うもんね!
心ひかれながらも見送ってしまったのが「インベーダーのアイストレイ」。シャービックつくるためにこないだアヒル型とバラ型のアイストレイを購入したばかり。ピンクと緑のインベーダーを作りたい欲のためだけに買っていいのか、いいのか?と置いてきてしまいました。再度買いに行くのは時間の問題のような気がします。

*1:わたしを行かせない、という意思を感じるとめられっぷり

*2:飴屋さんのお嬢さん