sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

学芸会レーベル / キレなかった14才♥りたーんず @ こまばアゴラ劇場

作・演出:中屋敷法仁(柿喰う客)
出演:
伊東沙保 今村圭佑(Mrs.fictions) 荻野友里(青年団) 川口聡 川田希 大道寺梨乃(快快) 武谷公雄 田中佑弥 永島敬三 三澤さき

あいやー!面白かった!
柿食う客も含めて中屋敷さん作品は初めて観ました。これまで評判だけを目にして、「好き嫌いが激しい」「笑わせるタイプの作品」という印象だけを持っていて、笑いを狙ってくる作品が得意でないのでついつい避けてしまってたのです。食わず嫌いだったなー。
俳優も脚本もやたらよくできているライダーショーのようだと思いました。デパートの屋上とかで繰り広げられてるアレ。または規模が小さい(けどしっかり作られてる)新感線。大仰なセリフにデフォルメされた表情と動き、派手な身振りにシンクロして*1入る効果音。ああ、新感線だな。浪花節と派手さ控えめ*2な新感線。
どんな作品か全く知らずに観たので、最初ちょっぴりとまどったもののすぐ引き込まれました。徹底してばかばかしいのに、役者さんが達者なのとギャグでブレることのないストーリー展開でした。笑わせるシーンにも伏線がベースになってたり、アイディアがぎゅっとつまってたりするので、途中で思いつきっぽさとか、逆にワンアイディアで設定をひっぱりすぎたりすることなく、最初っから最後まで一気に駆け抜けてくれました。こういうタイプの作品ではすぐに飽きたりあきれたりしてしまってすぐ帰りたくなっちゃう私には珍しいことです。楽しかったなー。

終演後、あの先生が伊東沙保さんだったと気付いてびっくり。チェルの「フリータイム」の黄色いベルトの人よね?おじいちゃんの話してた。正直、「フリータイム」での彼女はイマイチだなぁ、と思っていたのです。あのときのとつとつと語るおとなしそうな彼女が今日のアレとおなじひと……(くらくら)(俳優さんってすげぇ)。素晴らしく活き活きとしていた今日の彼女を観てたら、なんか「フリータイム」ではそうなっちゃうかもね、とかちょっぴり思ったりもしました。失礼かな。本領発揮とはこのこと、と思ったというか。
あと快快の大道寺さんがやっぱかわいらしかった。彼女の滞空時間が長い感じ(バネ、か)と体も心も柔軟そうな雰囲気がほんとかわいい。

*1:音と動きのジャストっぷりがすごかった。

*2:それでも派手だと思うけど、新感線が金がかかって超ド派手だから。