sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

読了

さよなら渓谷

さよなら渓谷

一旦つまづいた女性がどれだけ生き難いかが丁寧に描かれていました。
対女性の武勇伝*1を吹聴する男性をはっきりと軽蔑する私ですが、そうした方が生きやすいコミュニティがあることも知っています。そしてそのいかんともし難さを改めて見せられてイーとなり、それでも自分はこの女性の心をおそらくこれっぽっちも分かってない、想像すらできてないであろうことを思ってさらにイーとなり、読み終わってぐったりしました。男性も女性も善も悪も全部明快に答えが出るような書かれ方はしていなくて、それでいて「あとは読み手で考えてね」な投げ方もされていないので、すごかったな。ああ、読み終わったばっかりでまだどよんとしています。

*1:昔モテた程度ではなくて孕ませたとかそういう類の