sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

読了

となり町戦争

となり町戦争

うーん……。「“三月の5日間”を知っちゃってるからなあ」というのが一番正直な感想です。
「確かに行われているはずのリアリティのない戦争。でも決してそれを感じていないわけではない」という要因が似ていて。そして、その描き方としてはこの作品はすこし荒いと感じました。おそらく主人公に魅力を感じることができなかったのだと思います。主人公の意思を感じることができなくて、彼はただこのお話の設定としてそこに存在し、このお話を進めるためにそこにいるように感じてしまったのです。ハルキさんが好きなんだろうなと思いました。でも変わった境遇におかれた人間の行動の描き方は私はハルキさんの方が好きですわぁ。
香西さんとのアレコレも最後の方笑ってしまいました。「これは仕事じゃないんだよね」という発言には、「私と仕事とどっちが大切なの?」と同じ匂いを感じました。「ええ〜っ(ふふふ)?」でしたもの、読んでいて。香西さんがあまりにもミューズだった、ってのもあるかもしれません。だから、これは男性が読んだら全く違う感想を持つだろうな、と思います。