sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

オイル

おとといやってた大&小泉の戦争ドラマを観たママンが、今朝突然「サダヲがにくったらしくてやんなっちゃったけど、あそこまでにくったらしいってことは上手なんだねえ……」とおもむろにつぶやきました。私は基本的には戦争を描いた作品が苦手なので断片的にだけ観てました。

そして「オイル」を思い出して、戯曲が掲載されてた「新潮」を引っ張りだしました。

このシーン、この台詞、何回観てもうっときてしまう。もれなくうっとしてしまう。Oh Baby、ボクを泣かせたいならこの映像を見せればいい*1
反戦をテーマにしているように見えて、愛憎と恨みと(それこそイラク戦争のブッシュに対する反応のように)全員が同じ意見を唱えることに対する違和感が切実に描かれている作品のように思うのです。このシーンは終盤のクライマックスのシーンでしたが、その前にお松の唱える「あなたのことなのよ」の叫びが忘れられない。これ、イラク戦争が始まってすぐ(2003年4月)に上演された、つまりは始まる前から構想されていた作品だということを考えると震えがくる。昨年観て震えた野田作品「THE BEE」といい、この作品といい、1時間30分以内の比較的短めの作品。その濃度たるや。
放送された時期にはWOWOWに入っていなくて、当日券2階立見席から上手半分見切れながら1回観ただけなのに強烈で忘れられない。ものっすごくもう一度観たいような、もう2度と観たくないような。いや、もう一度くらいは観たい。

*1:なんかこの曲にこんなこと書いてる時点で違う意味で泣けてきます