sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

ゼブラ / ONEOR8 @ THEATER/TOPS

作・演出 田村孝裕
出演:弘中麻紀(ラッパ屋) 星野園美(石井光三オフィス) 今井千恵 吉田麻起子(双数姉妹) 瓜生和成(東京タンバリン) 冨塚智 平野圭 冨田直美 恩田隆一 和田ひろこ 野本光一郎 津村知与支(モダンスイマーズ)

葬式の時、いつも考えることがある。
部屋を囲った白黒の幕が、シマウマを連想させるのだ。
でっかいシマウマの横で自分がお焼香をしてると思ったら、
なんだかおかしくてたまらなくなる。
参列者は皆ゼブラカラーの服を着て、シマウマ様を
崇めているようにも見える。
亡くなった方もきっと、この大きすぎるシマウマに乗って
天国へと旅立つのだろう。
それにしてもどうやってシマウマに乗ったのだろう。
きっと脚立をつかったに違いない。
そんなことを考えながら、私は泣かないようにしています。

ONEOR8初見です。
良い話でした。「ああ良い話だった」とストレートに言えるカンジ。誰にでもすすめられる良い話でした。そしてこういう「良い話」にはいつも津村さんが出ているような気がします。
女兄弟(ってどうなんだ)しかいない人とそうでない人とではきっと違う見方になるだろうと思いました。私は2人姉妹だもので、長女の姿や3女の姿が自分や姉の姿に見えてしまってたいそう感情移入させていただきました。タイトルの扱いといい、すごくよく出来てるなー。
3女がひとりだけ結婚していなくて、さらにちょっとだけ「そんなんだから結婚できねーんだよ」的描写がされているところと、初七日が終わって、みんな喪服で3女だけカーディガンを羽織っていて、他のみんなはそのまま「じゃあね」ってそれぞれの家に帰っていくところと、2つの描写がどうにもならないことだしどうにかしようとも思わないけれどもどうしようもなく寂しいという事実を鮮やかに切り取ってくれていたように思います。みんなが去っていくところの寂しさは五反田団の「いやむしろ忘れて草」を思い出しました。そういえばあれも4姉妹でした。

今日の2本はなんとなく主宰のコメントやらあらすじやらをのっけてみました。どちらもオフィシャルサイトからの引用です。