sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

生きてるものはいないのか / 五反田団 @ こまばアゴラ劇場

ko-moto2007-11-04

作・演出:前田司郎
出演:
浅井浩介 上田展壽(突劇金魚) 大山雄史 尾方宣久(MONO) 岡嶋秀昭 駒田大輔 鈴木正悟 立蔵葉子(青年団) 長沼久美子 新田あけみ 野津あおい 肥田知浩(劇団hako) 深見七菜子 松田裕一郎 宮部純子 用松亮 森岡望 荒木千恵同志社小劇場)/中村真生(青年団)※ダブルキャスト

久々のアゴラ。今年はアゴラになかなか出会えず、というかドタキャンする羽目に陥りまくり*1アゴラには大変ご迷惑をおかけしております、というちょっぴり頭のあがらない気持ちで赴きました。

今回は予告どおり、五反田団価格より値上げしてました。つっても2000円。京都の役者さんがたくさんでてる、実は構想2年の作品だそうです。「今回は舞台美術を外部にお願いしたりもしたんだよ!」ってメールが来たのでへぇ、と思ってましたが、思いのほかシンプルでした。

そして、価格だけでなくて、内容もなんだかこれまでに観た五反田団とは趣が違ってました。こう、イヤンな見方をすれば、このごろ文学界だのSPAだのなんか急に露出を増やした感のある前田さん、ああ、一般向けに作るとこうなっていくのか、って一瞬思いました。でもさすが、それだけじゃなかったけど。
内容は、観終わってみればタイトルどおり。ばったばったと人が死にます。ばったばったと人が死ねば、死ぬ恐怖よりも残される恐怖。声を出して笑ってしまうという意味でおもしろいってのに、静かにぞわぞわと侵食してくる怖さとそれに伴うなんともいえない寂しさがありました。ラストの演出が秀逸。
それにしてもこれ、台本はどうなってるんでしょう。悲惨な状況の中でどうしても笑ってしまうのはそれぞれの役者さんのある意味迫真の演技のおかげなんだろうな、って思いました。酢昆布の彼女なんて最初はハプニングで咳がとまらなくなっちゃったのかと思ったもの。

マスターがマスターのまんまででてきて一瞬「またですか!」って突っ込みました(←今年のGWあたりにスズナリに行った方向けのコメント)。

帰りがけに初めて台本を購入しました。「キャベツの類」は絶対で、もうひとつ*2、「さようなら僕の小さな名声」と「いやむしろ忘れて草」とどっちにしようかなー*3、ってうーんうーんって言っていたら「お話しとして読まれるならぜっっったいこっちです!」って力強く「忘れて草」をさされました。知ってる知ってる!ってすんげく笑いました。しかもそれ売ってたの、「さようなら〜」で泳いだりしてたあの方、キャベツの類で神様やってたあの方だったよな気がします。あなた、出てるのに。
そんな「さようなら僕の小さな名声」はなぜかNHKの中で2日間だけ再演されるそうです。

http://www.nhk.or.jp/event/2007102201.html

コンドルズなんてちょう争奪戦なんじゃないの。こちらは五反田団価格よりさらにUPして2500円。
そしてチェルフィッチュ「目的地」は「関連イベント」としてだけ記されているけどなんなのかしら。録画上映+トークってところかしら。相変わらずチェルフィッチュとプリコグのサイトにはなんの情報もありませんよ、もー(まだ怒ってる)。康本雅子さんのトップランナー観覧受付されてますけど、これって観覧日時公開してくれないものなのね。休日にやってくれるのかしら。

*1:チケットをとっていたのに体調を崩したり、急に仕事が入っていけなかったり。アゴラの予約は当日清算が多いから「予約だけしといていかない」というはた迷惑な客になっちゃいます。

*2:一万円札しかもっていなかったので1冊500円のみでは申し訳なさ過ぎだったのです。

*3:今思えば「ふたりいる景色」が読みたかった。ちゃんとチェックしてなかったけど売ってたのかしら、ゴマの精。