sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

再演「ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだポンポン」/ ハイバイ @アトリエヘリコプター

ko-moto2007-08-04

作・演出 岩井秀人
出演   黒田大輔THE SHAMPOO HAT
      金子岳憲・浜田信也(イキウメ)
      市子嶋しのぶ(カムカムミニキーナ
     大久保亜美(mon)・三浦俊輔・永井若葉
     師岡広明(豚肉3カイキ)・岩井秀人・他

ファミコン好きの少年が、
恐ろしいファミコン屋で騙された
(違うカセットをつかまされる)ことから、
おしっこをもらしたり兵隊さん達の妄想に
襲われたりといった超常体験を経て、
家族や友人のありがたみを知る。
お母さんは町内新聞の記者として、
品川カンパニーという市民劇団に行き、
演劇のおそろしさを知る。
地味ながらも、ハイバイが「年齢ギミック」
「トラウマ遊び」という、
一つの方向を見いだした記念碑的作品。

こちらは再演。タイトルが本気で覚えられない。
もう、黒田さんの吾郎を観るだけで十分に楽しい時間でした。なんだあれはー!泣き方とかわめきかたとかすっごいよ、小学生。ああいう泣き方っていつからやらなくなったんだろうなぁ。でも確実に自分にも覚えのある泣き方。子供泣き。最後の方の場面で「なんだよー!!」って畳の上を転げ回るシーンで「いたい、顔がっ」とか何気に言ってるのがおかしくておかしくて。ちょっと古田さんを思い出すよな、って言われたらイヤかしら。
津山吾郎、っていう名前は過去公演のとは別物なのかな。去年あたりにあったよなーと思って、劇団の過去公演記録を観てみたら、同じなのは名前だけっぽかった。

この吾郎の家庭を眺めていたら、全然そういうシーンがあったわけでもないのに、なんか強烈に家庭が欲しくなってしまって困りました。仲の良い夫婦やいい子供が描かれているわけでもなかったのになー。なんか。お母さんがお父さんをこてんぱんにするところとか観ていたら、私の母は絶対に父を悪く言わなかったなぁとか*1、子供をしかるシーンや慰めようとしてるシーンもウチの親もこういう風にしてくれてたなー、きっと今の自分と大して年齢の変わらない時期にさぁ、とか思ったらじんわりと。これはあったかもしれない未来なのか、とか。あてのないその果てをあてに、とか。最近ちょっぴり不調なのでこうなりやすい状態だったってだけかもしれないけども。

懐かしい初代ファミコンが出てくるんですけど、ああいうちゃんと動くのはどうやって入手してどうやって保守してるんだろう、とか気になったり。

うわ、金子さんってスロウライダーの「アダムスキー」で最初に書く人として選ばれたあの人だったのか。観たことない人だなーと思って検索かけたら思いっきり、しかも「良かった〜」と思ってた公演で観てたよ。

客席に志賀廣太郎さんとか本広監督とか。何気に豪華。この再演の方が断然客席が混んでました。

*1:存命です。子供の頃は言わなかったけど、最近はたまに愚痴言ったりするからね。大人同士になったということね。