sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

ドブの輝き / 大人計画 @ 本多劇場

ko-moto2007-05-18

出演:阿部サダヲ 池津祥子 伊勢志摩 顔田顔彦 宍戸美和公 宮崎吐夢 猫背椿
皆川猿時 村杉蝉之介 田村たがめ 荒川良々 近藤公園 平岩紙 宮藤官九郎 松尾スズキ(映像のみ) 宮沢紗恵子 池田成志

2回目。ダブルキャストは両方とも宮沢さんでした(前回は宮藤さん作品:宮沢さん、松尾さん作品:紙ちゃん)。

「前回何が分からなかったんだ?わたしったら」てのが一番の感想。理解したかどうかはおいておいて、観終わったあとに、お腹の辺りにストンときました。ああそういうことか、という感覚が。
実は前回ちょびっとだけ居眠りしてしまった箇所があって、そこで分からなくなったことやってたんだ、きっとそうだ、と思っていたんですが、私が居眠りしてしまったのはほんの2,3分くらいでした。それで「分からない」ってなったのか。そのことにびっくり。
とかいいつつ、どう感じたかを表すのはちょっと難しい作品ではあります。断片断片や、エッセンスや、小ネタ部分に反応することはできるんですけれども、特に松尾さん作品から受ける根っこ部分がねっとりした感覚はうまいこと言い表せないのです。や、きっとそこまでは分かってないってことだと思います。

でも分からなくてもいいや、っていう。
逃げと思う方もいるかもしれないですけど、結構「わからなくてもいい」「わからないけど好き」ってこと多いんです。

以下、ネタバレ的なこと書いちゃうので、既に観た方のみでお願いします。


えー、ちょっとしたハプニングありました。「朧〜」*1といい「蛇よ!」*2といい、大人計画の方が見舞われるハプニングによく合うなあ。
今日は宮藤さん。
宮藤さん作品での、宮藤さん本人の唯一の登場シーンで、宮藤さんマイクをおっことしました。ステージの下まで。目の前に落ちたお客さんが拾って渡したら、例の声で「ありがとうございます」。ここまでで本来歌である部分は終わっちゃってました。アウトロの響く中、お尻の辺りで片手をぶんっ、ぶんっ、って振って「びっくりした」「びっくりした」といいながらハケていきました。
全くもって笑うシーンじゃなくて、どっちかっつとここで軽くひく人が多いんじゃないか、というシーンだったんですけど、ちょっと笑ってしまいました。

あと、一緒に行ったお友達が、珍しいところでピンポイントにゲラになるコで、今日は井口さん作品で「終」が出た瞬間に「終りかよ!」ってなかなかのボリュームで発したのがひどかった。ひどかったけど、確かに「終」って出た瞬間にそう思ったりはするわけで、前の人もお友達のその言葉に合わせて笑ってたからまあいいや〜。本人、自分が思ってたより大きい声が出てしまったらしくて、公演終わった後にしきりに私と前の人に謝ってた。映画だったのもあって、ついついお茶の間気分になっちゃったんだって。延々続いたわけではなかったのでセーフ(えらそうですか)。

(追記)
分からないとか分かるとかごちゃごちゃ何をぬかしとん、きさん、と思ったりしたので追記。

松尾さん作品が、なんだかぼくの心のやらかいとこをちょっくら締め付けましたのです。だからいろんなことを考えたんですが、んもう、まったくもって私的なことにすぎないので書くのを控えました。
ただ、この感覚は「三月の5日間」と同じもどかしさで。こないだ観た「バベル」もそういう感覚でした。体の心のところにダイレクトにきてしまったから、何か言おうとすると全ていわなきゃいけない気がする、そんな感覚。それを表現しようとすると「わからないけど好き」としか言えなくなっちゃうのです。己の表現力の乏しさにため息です。

松尾さん作品の中ではドライブイン・カリフォルニアに通ずるものがあったと思ってます。ワタナベが本物になろうとするあたり。


あと始まる前のBGMが細野さんトリビュートでにまにましました。でも宮藤さん作品終りのBGMがユ○ソン(ちょっと怖いので伏字)でちょっぴりがっかりしました。カク○リつながりでサケと両方好きな人が多いからなかなか口に出せなかったけど、わたしはユ○ソンがだいきらいー!……カミングアウト。ライブで3回観てうけつけなかったのです。残念ながら。

*1:サダヲが歌うハズのシーンで音楽がストップしちゃうハプニング

*2:松尾ちゃんが本来より早いタイミングで舞台袖に帰ろうとしてしまい、大竹しのぶさんがごまかしつつ引き止めていたのに、松尾ちゃんは思いっきり「間違えたよ〜」という対応だったかわいらしいハプニング