sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

ブルーバーズ・ブリーダーズ / ヨーロッパ企画 @ ザ・スズナリ

青い鳥を捕まえんとするがゆえの動線のもつれ、衝突、転倒、尻もち、水たまり、ひいては尻の濡れとその痒さについて

脚本・演出:上田誠
出演:石田剛太、酒井善史、諏訪雅、土佐和成、中川晴樹、
永野宗典、西村直子、本多力松田暢子、山脇唯、冨永茜

ヨーロッパ企画本公演vol21。待ってました!

まず物販にて非公式パンフという名のブックレットと、前回公演Windows5000のDVDを購入。あれ「平凡なウェ〜イ」は?と思ったら、終演時に「あの、ちょっと、ないんで」とアナウンス。特にヨーロッパ企画には「事前情報がない方がいい」という印象があるので、公演開始からサイトとか全く観ないようにしていたのですが、不具合が出てしまったとのアナウンスが出てました。そうなんだー。対決っぽかったから同時に観るの、楽しみにしてたんだけどなぁ。……んでもおそらく一番ご本人たちが残念がっているだろうとは思うのでおとなしく待とう、待ちましょう。

東京公演も始まったばかりなのでたたみます。

スズナリに入ろうとしたらでっかく張り紙「公演時間 1時間10分」。すごい短いな。

配布されたチラシによると、ごちゃごちゃした収集のつかなさを表現したかったとのことですが、うむむ、ちょっと整理が足りない印象を受けてしまいました。狭いスズナリのステージに、さらにいろんなものを配置してその上で11名もの人間が動くししゃべる。SSMFでの上田作品を髣髴とさせたつくりでした(あの作品、グランプリをとっていたけど私はあまり好みではなかった)。これがやりたかったんだな、ということは分かった、という感想です。
もしかしてここのところは役者のキャラに頼りがちな作りになっているのかなあ〜?と思ってしまうところもあるのですが、役者さんは生き生きと演じられていて楽しかったです。ぐちゃ、とした状況の中でかなりの段取りがかっちりと決められているのが分かりながらも、飄々と楽しそうに演じているように見えるのは、ヨーロッパ企画のものすごく素敵なところだと思います。
ポカリのくだりと、話がそれまくる(気づくとオズの魔法使いの話になっているあたり)は「そうそう、こういうところが好きよ〜」と思えるほんわかっぷりでした。

それから、始まる前に舞台を見渡して、「先週のあの公演の後にこれかー」と思わず感慨にふけってしまいました。同じ劇場なのにこうも違う世界が表現されるんだなぁー、と当たり前のことに改めて嘆息(よい意味で)。あのジャズ手術のあとに、ねぇ……。