sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

芥川賞・直木賞候補作発表

芥川賞候補作品:

伊藤たかみ / 八月の路上に捨てる (文學界六月号)
鹿島田真希 / ナンバーワン・コンストラクション」(新潮一月号)
島本理生 / 大きな熊が来る前に、おやすみ。」(新潮一月号)
中原昌也 / 点滅……(新潮二月号)
本谷有希子 / 生きてるだけで、愛。(新潮六月号)

http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/index.htm

直木賞候補作品:

伊坂幸太郎 / 砂漠(実業之日本社
宇月原晴明 / 安徳天皇漂海記(中央公論新社
古処誠二 / 遮断(新潮社)
貫井徳郎 / 愚行録(東京創元社
三浦しをん / まほろ駅前多田便利軒(文藝春秋
森 絵都 / 風に舞いあがるビニールシート文藝春秋

http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/index.htm

一年早いなぁ。もうこの季節。
両方の候補作あわせて、読了したのは鹿島田さん+島本さんのみ。要するに新潮1月号を読んだのです。ホント、つい最近。タイミングいい〜♪といいつつ……正直この2作が候補って、え、えぇ?。鹿島田さんのはテーマよりも、そのやたらと古い、フランス文学を直訳したかのような文体が気になって気になって。話し言葉やモノローグの不自然さのせいで、どうにも登場人物が自分たちに酔ってしまっているようにしか読めなくなってしまったんです。好みでない演出がよい脚本を殺してしまった、という印象*1。島本さんのは読んだけど印象に残っていないという悲しさ。本谷さんのノミネートといい*2、情念にもなれない女性の澱のようなものを描くのが認められやすいのかしら、芥川さん。あ、でも澱っぽいのは女性作家に寄らなくても前から好きだったか、芥川賞
その他のは読めてないです。うーん、残念。「これにとってほしい!」って思えるのを読了しておきたかったな〜*3。ずっと図書館で待っている伊坂さんのは発表までに回ってきそうなので楽しみにしておこうっと。

*1:実際は「よい脚本」かどうかも私には判別不能でした。

*2:とかいってノミネート作品は読んでいません。あくまでも前作までと戯曲のイメージより。ノミネート作品はやたらと良い評判を聞きました。

*3:図書館ユーザーのくせに大きくでた。