sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

メタルマクベス / SHINKANSEN☆RS @ 青山劇場


原作 : ウィリアム・シェイクスピア
脚色 : 宮藤官九郎
演出 : いのうえひでのり
出演 :
内野聖陽 松たか子 森山未來 北村有起哉 
橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 上條恒彦
右近健一 逆木圭一郎 河野まさと 村木よし子
インディ高橋 山本カナコ 礒野慎吾 吉田メタル 
中谷さとみ 保坂エマ 皆川猿時 冠徹弥 
村木仁 川原正嗣 前田悟  ほか
Metal Macbeth Group(岡崎司/guitars 高井寿/guitars 前田JIMMY久史/bass
岡部亘/drums 松田信男/keyboards 松崎雄一/keyboards)

東京公演 2006年5月16日(火)〜6月18日(日)

上記エントリにも書いたように、1時間半ほどの待ちで当日券S席ゲット。後ろの方でしたがど真ん中でしたし、観やすくって堪能しましたよ。当日券は開演1時間前に売出しです。当日券待っている間に出演者がロビーをさぱーっと横切っていったりして。かっちょよかった。16:15くらいにもくもくもくと瞬く間に暗雲立ち込めて大雨。横殴り(というか竜巻みたいに渦まいてた)の雨で。当日券待ちのちょっとした日よけの屋根くらいだと結構かぶってしまいました。でも狭いし、あまりの強風で傘がさせなくてね……。ああ、天気予報を信じて洗濯物を干しっぱなしにしてこなくて本当によかった。そして、中に入れてくれないかなーと思っていたところでマチネ終演。うわぁ……。かわいそうに。「ここ、高校?」ってくらい女性の「きゃー」な悲鳴であふれる青山劇場なのでした。すごかったな。パンフ持ってる方々がかわいそうすぎました。ちなみにパンフは3000円。その他、メタルマクベスのメタルメタルしたTシャツやキャップなども。パンフはサイズが特大(LPサイズ)、入れてくれる袋は透明ビニールなので買う方はみせびらかしつつ青山を歩くハメになります。お気をつけください。
そして入場。青山劇場、初めてだわ、と思って入ったら気がついた。大昔、んもう大昔に「Mama I Want To Sing」を観に来たことあったや。横広で観やすいのね。席もふかふかだー。

内容についてはまだまだ始まったばかりなのでたたんでおきます。ばくっと書いていますが、人によっては結構なネタバレになっていると思われますので……。


とにかく「ながっ」、そして「金かかってんなー」という印象。毎回のことですが情報をシャットダウンしていったので休憩25分込みで3時間50分もあるなんて知らなかったんです。
上手奥には生バンドが入ってます。舞台に設置されたスクリーンはメッシュっぽくなっていて、光を当てるとスクリーン向こうの人が見えるつくりになっていて、これを使った演出部分がなかなかに楽しかった。
全体としては、お金をかけてる舞台づくりや役者陣、上演時間を考えれば十分みあってるんですが、わくわく感やひきこまれ度合いからすると、私にとってはそこまでの吸引力はなかったです。いや、\12000だからなぁ。見合うことのほうが少ない価格設定だとは思うのですが。同じ価格だった「決闘!高田馬場」と比べると、私は断然「決闘!〜」を推すかなぁ……。いや、面白かったですよ、面白かったですが。たぶん、ここのところクドウさんの絡むお芝居では大抵音楽がフィーチャーされているもので、ちょっと……たぶん……飽き……いやいやいや、そんなことは。基本、やっぱりクドウさんの作品は、原作とか原案しばりのあるものよりフリーで書いてくれているものが好きなんだろうな。GOやIWGPより木更津〜や熊沢パンキースの方が好きですし。
近過去と近未来が交錯する構成はよかったです。その交錯のさせ方がわかりにくくなく、構成の妙を見せ付けるような押し付けがましさもなく。ありがちな難解さを全くださないところが見事だな〜と。

役者さんについて。遠目なので表情までは見えなかったんですが、やっぱり松たかこ、好きだわ。野田さんでしか観たことなかったので、クドカンによってかなり壊されていたのが新鮮でとってもかわいかった。松たかこのヘッドバンギング!松たかこの下ネタ!松たかこのグルーピー!あいやー、おもしろい。そして夢遊病っぽくなったあたりの演技はさすがでした。
あと、森山未來さんが。失礼ながら始まってから「そういえば出てるんだった」と思ったという忘れっぷりだったんですが、素晴らしかったですね。観てる途中で「身のこなし」とか「立ち姿」とかいう言葉がぽぽぽぽ浮かんでくるんですよ。足が長いのか姿勢がいいのか、とにかく出てくると観てしまうのね。さらに歌も演歌からメタルからうまいし、ウワサのタップも存分に披露。ああ、数あるサケライブでお目にかかれなかったのが悔やまれるわ。ホントにキレイで芸達者で「頼もしい!」と思いましたよ。
北村さんも役柄の違いだとは思いますが、LAST SHOWのときと比べるとすごくタフな印象を受けました。
と、主役の方と新感線な方々については語らなかったりする。だって、彼ら彼女らはいつも磐石なんですもの。楽しませていただきました。