sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

ダブリンの鐘つきカビ人間 @ ルテアトル銀座

ko-moto2005-11-12

作/後藤ひろひと 演出/G2
出演/片桐仁(ラーメンズ)、中越典子橋本さとし山内圭哉中山祐一朗、及川健、八十田勇一、田尻茂一、トロイ、山中崇平田敦子土屋アンナ姜暢雄後藤ひろひと池田成志若松武史


ようやく観ました、本日は楽日前日。初演は2002年。私は今回が初見です。

前評判通りものすごく良く出来たお芝居、というのが全体的な印象。こういうタイプの良い意味でお芝居お芝居したエンタテイメント性の高い*1お芝居を見たのは久しぶり。本当に「良く出来た」ストーリーと演出で、ファンタジックだけど生々しくて。
一本筋の通ったストーリーがどーんと中央に走っていて、それに面白おかしくエピソードがこてこてと盛られてたような。真ん中のストーリーだけだと切な悲しいだけになってしまいますもんね。おかげでずっと笑いながら最後にほろりとさせられました。
各々が何かしらの病を持つ村のお話。主人公の二人だけ「入れ替わり」な病気なのですね。カビ人間は精神と容姿が、おさえは心と発言が入れ替わってて。だけど二人とも実際はものすごくピュアな気持ちをストレートに出しているところが美しいなー、そこが一番ファンタジーだ、と。

片桐さんのピュア演技良かったです。ふとつぶやくセリフが気に入りすぎました。閉じ込められちゃった時とか、最初におさえに会いに花を持ってくるところとか。「なんでだろ」とか。「お昼10分前に金をならさないとお昼が通りすぎちゃうよ」
おさえの中越さんはほんっとかわいいなー。色んな意味でうらやましいやい!(某ゴシップに反応)びっくりするほどのウエストの細さと頭の小ささ。そして衣装がもーのすごくかわいい。胸の大きく開いた柄物カットソーの重ね着に、レンガ色の3段切り替えロングスカートにワイン色のパンプス。うー、ソーキュート!おさえ役としてはもうちょっと、あとちょっともどかしさを伝えてくれると嬉しいわ、と思いつつみてました。多分おそろしく難しい役ですよね。心と発言が違うってことは顔つきと逆の感情を言葉で言わなきゃいけないわけですもんね。「世界でわたしだけはあなたが大嫌い」といいながらむちゃくちゃ愛しい表情をするなんて。そう思うとあれですね、感情があふれている時ってよく「どういってもこの気持ちを表現できない!」とよく思うんですが、でもやっぱりものすごく連動してるんですよね……。いや、いまさら何を言ってるんだということですが改めて。
土屋さんと姜さんも楽しく観ましたが、役としての役割を果たしている、という印象でした。本当はもっと最初は仲悪い設定なんじゃないのかな。最後の寄り添いが必要なシーンに見えなかったので。って失礼。土屋さんは下妻と似たようなちょいヤンキャラでした。相変わらずハスキー。土屋さんも衣装がものすごキュート。革ジャンにピンクのデニムにごつい鋲うち極太ベルト。そして表面がかなりかすれたレンガ色の編み上げブーツ。このブーツが形がきれいでむちゃくちゃかわいくってさ。欲しくなった。
そして周りを固める芸達者な面々は予想どおり楽しませてくれました。池田成志橋本さとし山内圭哉中山祐一朗。もうたまらん!誰が出てきても立ちまわりも発言も仕草もおもしろすぎて。中山さんのマックはなんだったんだあれ。帽子落ちて素で笑ってる風の中山さんと山内さん。もう彼らに関しては面白ネタがふんだんすぎて書ききれません。黒ひげの「痛っ」がものすごツボでした。
今日はなんと最前下手よりで鑑賞。贅沢いうようですが、もちっと後ろのセンターで全体を観たかったな。みなさまの目もとのキラキラメイクまでばっちりみえましたが。いやー、それにしても山内さんはほんっと男前だわー。お肌も頭もつるぴか。さすが33歳イケメン俳優。

扉を出たところで古田新太&G2コンビに出会いました。相変わらず「ここは銀座だよ!古チン!」と言いたくなるいつもどおりの服装の古田さんでした。

*1:歌あり、踊りあり、コントあり!ってタイプのやつな