sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

目的地 / チェルフィッチュ @ こまばアゴラ劇場

初日。多分ネタバレしてないと思いますが情報入れたくない方はすっとばしたほうがいいかも。



よかったす。前回の「ポスト*労苦の終わり」は少し苦手(でもこれも単に登場人物のキャラ設定が苦手だった、ってそれだけ)だったので、不安な気持ち半分でのぞんだんですがかなり興味深く見てしまいました。なんかストーリーがどうの、とかいうよりも演出勝ちというか。いつものとおりモノローグ風に説明風に動作は無意味にすすんでいくのですが、それがゆえに自分も色んなことをモノローグ風に思い出したり妄想し始めたりしてしまうという不思議な感覚を味わいました。
横浜拠点の方々だけあって、横浜住民にはすごく分かりやすい背景でもってお話はすすむのです。
チェルフィッチュに関しては、ものすごく分析的に書かれている方が多いので、自分ごときがどうこういうのも、というやや卑屈な気持ちについなりがちなのですが、正直な感想は上記のとおり。

本日はポツドール三浦大輔さんとのポストパフォーマンストークつき。短かったし、岡田さんとぽつりぽつりとお話してたんですが面白かったな。思い出せる点だけ書き出し。トーク部分でカメラ入っていたのでいずれどこかで見られるのかな?

「似てるといわれる僕達の似てる点、異なる点とは」がメインだったかしら。それを岡田さんの思うところと三浦さんの思うところでそれぞれ語り、その後で、両方の演出を経験した本日の出演者お二人も語る、という形式。客席にポツドールの米村さん来られてましたが出てはきませんでした。
似ている点は「ノイズ」をあえていれるところ、というお話。
「ノイズ」をいれる時に、「これはノイズだ」と定義してしまった段階でそれは既にノイズではなくなってしまうお話をされてました。三浦さんは演者がノイズ的な演技を取り入れた時は「それいいね」って誉めるけど、それと全く同じことを次もやるともうそれはノイズではなくなってしまうので、他のノイズ的な演技が出た時にまたほめる。そうやって演者に蓄積していってもらうんですと。
出演者のお二人の意見は面白かったです。
岡田さんと三浦さんの演出方法や言っていることは同じではないんだけど、いわゆる演劇で求められる「こう(上から来たら)やったらこう(そのまま受け入れる)」ではなくて、「こう(上から来たら)やったらこう(前に出す)」って違う方向に出すことを求められる点で、演じながら考える時に使うところが一緒、というご意見。もう1人も、「言いたいこととかはそのまま出すんじゃなくて、それはこのへん(頭の上後ろ)にあって、どうでもいいことをしゃべってる」っておっしゃってたのがすごく印象的でした。

異なる点は……話の中で明確になったっけか?岡田さんから三浦さんに「なんでセット使うんですか?」という質問がでてました。三浦さんはとにかくノイズも含めて「写実」をやっているからセットも含めて写実的に表現したい、とのこと。岡田さんは「セットなんて考えられない」そうです。

んんん、なんか間違ってるかも。思い出し次第追記&訂正していきます。