sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

彼女が死んじゃった。

いやはや……。よかったです。


人生は四苦八苦で地べたで輝くしかないけど生きてるだけで勝ちなんです。生きてるだけで丸儲け、てなさんまさんの言うことは深いのかも知れぬのう。ヘタにゆかりの自殺の原因をはっきりさせず、でも自殺を美化しないでいてくれたところがよかったしうれしかった。

生きてることを「勝ち負け」と表現したところは少し哀しかったですが、5話(でしたっけ、"555"の歌が初めて歌われた回)でハジメがゆかりを「負け」と表現したところからきているのだと思えば納得です。


話それますが、最近の色んなことを勝ち負けで表現するのはあまり好きではありません。「勝ち組」「負け組」とか、なんてイヤな言葉だろう、と思っていました。最近では「負け犬」も。みんな運動会のかけっこをなくすくらい、勝ち負けって子供にみせたくないって思うイヤな事柄なんじゃないの? (まぁ、これも所謂「負け犬の遠吠え」なのかもしれませんが)


……話を元に戻して。


ハジメは歯ブラシツリーを燃やし、豆さんはメガネをはずし、玲子は寒さで寒さをうめなかった。

このドラマはホントに3人の背景を丁寧に描いてくれていましたよね。ぎゃくに言えばずっと見ていない人には不親切なつくりなのかもしれませんが、後になってから、本人であるならばこだわりのあるはずの事柄がちゃんとフォローされていました。今回で言えば、歯ブラシツリーであり、「毒はないみたい」であり。さらにドラマの始めの始めに流れた映像が「ゆるやかな自殺」につながっていたり。

全ての事柄をつなげながらも、結論は見ている人の中にある。私がこれまで見た中では最高に不親切で最高に信頼を感じるドラマでした。

あー、自分の仕事についても色々考えなきゃな。