sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

[play]サーフィンUSB / ヨーロッパ企画 @ 本多劇場

作・演出:上田誠
出演:石田剛太 酒井善史 諏訪雅 角田貴志 土佐和成 中川晴樹 永野宗典 西村直子 本多力 山脇唯
音楽:木暮晋也

おーい、サーファーたち真っ白だぞー。

なんて。

こういってはなんですが、正直久しぶりにヨーロッパ企画を楽しんだような気がしました。「うまい!」てタイトルが「うまい!」だけでなく、ちゃんと設定として活かされているあたり、舞台設定について詳しく説明しないあたり、そしてある意味おおごとになってるはずの舞台設定なのに小さいことをちまちまとひょうひょうとやってるあたり。なんだか安心して笑ってました。
ブログアクセスやツイッターのフォローを気にする滑稽さ、みたいなところは風刺とかそういうのは全部放り投げた形で、ただ単純に面白いな、とながめてました。「世の中の閉塞感を!」「抱かざるを得ない諦念を」みたいな静かながらも強いモチーフをもって描かれるタイプのものにちょっと疲れてしまっているというのもあって、言い方は悪いかもしれませんが、単純に何も考えないでお話とお話上での軽妙なトーク、っていうのは今の自分にはすごくしっくりきて、すごく楽しい気分で劇場を出ました。

1時間ちょいだってことと、結果的にそのちまちまやってるのがえらいこと長くなっちゃったのとで、結構評判はよくなかったのかな?10月にWOWOWで放送されるみたいです。
帰りにお腹すいてハンバーガー食べました。モスのラー油バーガーオニオンリング、ってちょっと違う選択でしたけど。


アフタートークつきの回に行きました。石田×永野×酒井の3人に、途中から音楽担当の小暮さん。


上演中に思ってたことをこんなにも「それそれそれ!」て具合に向こうから言ってくれることも珍しい。

  • セットのひみつ。本多の舞台の床を開いて深くしているわけではない。舞台上前面に上手から下手までずっと枠のように立っている高さ50cmくらい?の黒い衝立。役者さんたちはその衝立の影にかくれて海にもぐっているようにみせていただけ。衝立の向こうに水がはいった大きなたらいがいくつも置いてあって、そこで髪とか濡らしてセットにのぼってくる。
  • 酒井くんの着地点にはさすがにマットがひいてあったそう。なぜか彼は「いかに床と水平に落ちていくか」に執念をもって研究を重ねていたらしいですよ。わたしが観た回はなかなかのデキだったそう。
  • 本番のつい数日前までは、「パドリングシステム」だったそうです。衝立のちょうど上あたりでパドリングのふりをしながら移動するという。実際に石田さんがやってくれました、けど、うん、やめてよかったんじゃないかな。
  • 「真っ白サーファー問題」は、この前に上演した京都でもさんざん言われたみたい。もちろん役者さんも気にしていたんだけど、稽古場の外で焼けばいいやと思っていたら、場所的にそれがNGだったそうで。土佐さんだけは集団の中で異質の存在、という設定もあってサロンに焼きにいったそうです。土佐さんかっちょよくしあがってた。
  • ハンバーガーのくだり長いよねー」って、言っちゃった!「ハンバーガーだけでも長いと思うのに、ポテトでしょー?」「そしたらコーラとか」「まだあんのかよ!」

ほか、思いだしたら追記します。

最後にここでこっそり言うけど、山脇さんの水着姿が、思っていたより細すぎなくて好みでした。