sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

EKKKYO-! / 冨士山アネット @ 東京芸術劇場 小ホール1

冨士山アネット/ ままごと/ ライン京急/ CASTAYA Project/岡崎藝術座/ モモンガ・コンプレックス

ko-moto2010-01-16

山縣太一&大谷能生のユニット。

しょっぱなに大谷さんが吹きながら出てきて、その後もちょくちょく流れてたあの曲の曲名が思い出せなくてニギニギ。いまだにニギニギ。
大谷さんのしゃべり声がすぐにサンプリングされる展開など面白かったのですが、まー、ゆうても山縣太一好きなので、こないだから盛り上がってた山縣太一観たい欲はかなり満たされました。ホントにいつもすぐ恋愛の話をしたがり。太一氏はカーテンコールで最初に出てきて音楽に合わせてくねっくねしてまして、もうありがとうでした。ずっとみてたい。
あと、端田新菜さんの「水嶋ヒロ」ダンスが妙にツボに入ってしまって、思い出すたびにやにやできる。

  • ままごと

「あゆみ EKKKYO-!バージョン」。「あゆみ」は一度だけ観たことがあります。そのときとの一番の違いは、舞台に対して垂直の「あゆみ」がプラスされていたこと。前回はこの演目のあとにあの「反復かつ連続」があったので印象が薄れてしまってましたが、こうやって落ち着いてみると胸があつくなるものが。ずっとミキみたいな女の子になりたかったけど、ずっとアユミみたいだった自分を振り返ったりして。

  • CASTAYA Project

実験に興味はない。これ、実質は多田さんのプロジェクトだと思いますが、デスロックを初めて観た*1時にも同じことを思ったんでした。
これ、ソフトウェアで言えばデバッグ・テストが終わらないうちに世に出して、クレーム来たら「そういう仕様です」の一点張り、みたいな、そんなにくったらしい作品だと思うんですよ!くっそう、マイク○ソフト*2!「これも演劇です」を掲げればそれでいいんですかしら。

舞台芸術に関して、それを楽しむだけ、いっさい作り手側になろうなんて思っていない観客である私は、「手法のその先」を観たいんです。こういう手法もある、どまりに見えるものは観ていて楽しくない。その手法を使って何かを描いてほしいし、そこから何かを受け取りたいんです。
チェル作品の感想にも似たもどかしさを感じます。「手法が面白かった」「こういう動きが面白かった」。それはそうだと思います。私も面白かったと思うし。でもじゃあその作品全体はどうだったの?何を受け取ったの?てことが聞きたいといつも思うんです。
感想を読むだけでもこういったもどかしさを感じるんだから、作る人にはなおさら手法を提示することで満足しないで欲しい。いえ、満足してるわけじゃないかもしれないけど、受け取れる形で提示して欲しい。作り手の想定している「観客」が自分とは違うってだけかもしれないですけど。

多田さんがTwitterで「別に席を立ってもいいと思う」と仰って*3ましたけど、でしたら単独公演か、休憩前の時間帯にやってください。休憩なしのイベントの途中でやられたら席立ったら戻れないもの。

ぐだぐだ怒ってるよに読めること書いていますが、怒ってないよ(L-O-V-E)。怒るほどのゆさぶりもなかったです。

  • モモンガ・コンプレックス

ダンスによるあるあるネタみたいのと最後に群舞と。あと本チャンの演目より、しょっぱなと途中に挟まれてたのが面白かった。コーヒー豆を噛み砕いたところにお湯を注いだり(そして最終的に吐き出しちゃったり)、何語かわからん言葉でまくしたてられるテレビショッピング。

  • 岡崎藝術座

大重わたる、夏目慎也、島田桃衣、3名による宇宙系映画のアテレコかとみせかけて、実は主題歌のライブだったのでした。うーん。楽しめなかったです。歌って難しい。

  • 冨士山アネット

お名前だけ知ってたけど観るのは初めて。いつもダンスのカンパニーなんでしょうか?にしては、ダンサーっぽくない体の動きだなーと思いながら観てました。俳優さんががんばって踊りをやってます!みたいな空気を感じてしまったのか、なぜか観ていて疲れました。単に最後の演目だったからかもしれません。しょっぱなの鏡の奪い合いのところが一番面白かった。あと途中で出演者の一人が話したことある人だと気付いてどびっくりしてた。こゆのはじめて。



なんか全体的に内輪っぽというか、美大テイストというか、「りたーんず」とかぶってる出演者が多いのといい、「まあこんなかんじ」と一歩ひいて観てしまいました。演劇関係者のTwitterを覗き見しすぎているのかもしれないなぁ。ご本人や関係者、ライターさんなどの努力や褒めの言葉を読みすぎてみる前から辟易としちゃってる気がする。読まなきゃいいんだよね。

*1:2005年「本物」

*2:思い出し怒り

*3:話の流れとして、この言葉のみで感じるよりはずっとやわらかな発言でしたよ。