- 作者: 長嶋有
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/04/27
- メディア: 単行本
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長嶋作品が好きすぎて、一気に読んじゃいけない気がしてちょこちょこ読むようにしてるんですが、どれもこれもあったかさと冷静さの具合がちょうど良くてたまらない。またしても作品の世界の中で過ごしてみたい、と思わされました。パソコン金色に塗りたいよ。突飛なキャラクターも大きな事件もないのに(から?)やたら魅力的で読みながらにこにこしてしまう。化粧用具にキャラクターあてはめちゃうくだりは、電車の中で顔が笑っちゃってるのがよく分かった。
第1回大江健三郎賞受賞作です。「ねたあとに」のエピソード思い出したりしました。
- 作者: 三谷幸喜,清水ミチコ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/06
- メディア: 単行本
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印象に残ったエピソードふたつ。
- 2人だと「対談」、3人だと「鼎談」、4人だと「座談」って初めて知った。なるほど「博士の異常な鼎談」は3人だわ……、て最近4人じゃん!座談じゃん!とかつっこみつつ。
- 表面張力で保っていた水が、最後の小さな一滴でコップからあふれてしまう話につい考え込みました。これまで相手に対して放ってきた小さな一言がたまりにたまって、最後の一言で相手が完全に怒ってしまう。こっちからすればいつもと同じことしているだけなのになんで怒るの?という問いに対する回答。自分から離れていこうとしている人にすがる、って行為について。有名人の思いっきりすがったエピソードとか、すがりが高じて犯罪になってしまったケースはよく目にする気がするけど、すがった末にその人が戻ってくるケースって多いのかしら。私はもう離れていこうとしていることを感づいた/話された時点でアウトだと思ってしまうんです。「覆水盆に帰らず」というヤツ。このコップからあふれる一滴は、「覆水」にいたるまでの過程の話だと思ってしまう。だから行為の大小に関わらず、いくらすがったところで手遅れ、もう元には戻らないんじゃないの、と思っちゃう。怒りの大小にもよるのかもしれないけれど。
あっ、楽しい本だったのに思考が暗いばっかりにヘンな記述になってしまった。さくさくと楽しみながら読める本ですよ。
- 作者: 千木良悠子,辛酸なめ子
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2009/02/19
- メディア: 単行本
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あといくつか触れてきて、どうやら辛酸なめ子さんが苦手らしいということに気付きました。彼女のコンプレックス、いくらおもしろおかしく装飾したところで、私には底にあるだろうコンプレックスの重さそのものとしてしか伝わってこないみたい。この本には少ししか関わってらっしゃらないですけれど。
- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/02/24
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