sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

読了

ねにもつタイプ

ねにもつタイプ

すんごく好き。こういうの好き!
突拍子のないようでいてどこか思い当たる節があったり、それこそ「よくぞ言ってくださいました」な溜飲のさがる思いをするものがあったり、そうかと思うとどこからその思い出を持ってきたのですか、というような懐かしい気持になるものがあったり。妄想と思い出と今とがたっぷりつまったエッセイ集でした。つかこれエッセイ集なの?ショートショートじゃないかなぁ。
「オリンピックに対する思い」、「温泉電車」、「自分の体や漢字を見ているうちにそれらがとても奇妙なものに感じられてくる、という感覚」にぐっときちゃいました。またそれらはつらつらととりとめのない妄想や感想であるのにも関わらず、簡潔に淡々と、決して盛り上げたりせずに語られるものだからとてもいい心地で読みきりました。久しぶりに図書館で借りたけど「手元に欲しい!」と思いました。買っちゃおうかな。

この作品に比べると「気になる部分」がストレートなエッセイらしいので予約してみました。