sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

イタリア旅行6日目 〜 カプリ島

長いうえに写真満載なのでたたみます。

  • 本日はツアーから離れてオプショナルツアーに参加。カプリ島での「青の洞窟」に行くのです。6:15という早朝出発のため、パンの入った朝ごはんボックスをもらって専用バスで出発。いろんなツアーから参加してくる方々がいらっしゃって、私がトップ、そのあと3名、そのあと40名ほどと合流。大きいバス満杯でした。10名ほどはポンペイ遺跡ツアーの方、他の36名がカプリ島ツアーの方々でした。


途中のドライブインで何気にイタリア初カプチーノ。これがおいしくて、添乗員さんと二人で同時に「は〜幸せ」と言い放って笑いました。


ここからカプリ島へ向けての船に乗り込みます。
青の洞窟はほんのちょっとでも波が高いと入れなくなってしまうため、現地にいかないと入れるかどうか分かりません。「ナポリ時点で分からないの?」と思っていたけど、その謎は目の前まで行くと解けます。このカプリ島へ向けての船に乗り込む前に、添乗員さんからの注意事項。「とにかく人数が多いので、出口近くの席を確保すること」「船は40分ほどなので、30分くらいになったら出口のほうへこっそり移動すること」「でもあからさまにやると怒られるのであくまでもこっそりと」「降りたら左に向かって歩くと小船に乗り込む船着場があります。そこまでとにかく早く全員で移動してください」「ここで1台でも遅れると待ち時間がかなり延びます」「小船に乗り込むことができたら、入れるかどうかは分かりませんが、とりあえず今日は入るためのチャレンジが出来るということです」と、なかなかに厳しい注意事項。


船を待ってる間に盗み聞いたオバチャンたちのトークから福田首相の辞任を知る。「えっ」って思わず反応してしまってオバチャンたちの輪に入れてもらい。オバチャンたちと無事に出口近くの席を確保したり、酔いどめの飴ちゃんをあげたりもらったりしながらカプリ島へ。

  • 小船乗船


小船に無事乗船です。うひょー、地中海!地中海!

カプリ島はセレブの別荘地。沖に進むと高台に別荘が立ち並びます。上の写真と海の色が全く違うことにご注目。エメラルドグリーンの海が濃紺の海に変わってきます。

ここが青の洞窟の入り口。船が向かってる先にある小さな黒い入り口がそこです。目の前に立ってる人の影から比べると、いかにその入り口が小さいかお分かりいただけるかと。
ここまでたどりついてから1時間以上待たされることになりました。それなりに波のある日だったので、待ってる間に船がかなりの揺れを起こします。車酔いをすごくするので心配していたのですが、添乗員さんがしてくれたアドバイス「船が沈むときに息を吐いて、浮かび上がるときに息を吸う」、これを忠実に守るだけで全く酔いませんでした。驚き。たまに沈むタイミングが読めなくて、息を吐き忘れたときに「やば」という感覚があったので、「沈むときに息を吐く」が効果的であることを実感しました。そして日差しの強さと、さすがに塗りなおそうと下を向くのはまずいという判断で、日焼けの覚悟を決めました。焼けないなんて無理だ。実際やけてしまったのね……。

船がたくさんいるんですが、順番を待つために行列を作っているわけでなく。イタリアはここに限らず行列をつくる習慣がないそうです。並ぶべきところに入ったときに「今最後は誰!?」って聞いて、手を上げた人だけチェックしておくんですって。「自分はあの人のあと」というのだけ覚えておいて行列とするそうです。あらやだ合理的。待ち行列の長さをつい疑ってしまったりもしますけどね。

  • 手漕ぎボート

自分たちの順番が着たら、船の横に手漕ぎボートが来てくれます。乗っている小型船のヘリにお尻をつけたまま、くりん、って足をボートに向けて乗り込みます。意外と怖くない。今までこれで海に落ちた人はいないらしく。

1つの手漕ぎボートに大体6名ほど。左手のボートを見ると分かるんですが、かなりの折り重なりっぷりで詰め込まれます。基本は寝転がった状態。洞窟の入り口が狭くて、起き上がっていると頭をぶつけるので、寝転がることができる姿勢で乗り込みます。

  • いよいよ洞窟内へ


洞窟の入り口で、私から見た船頭さん。君のケツが目の前でっせ。左手に握り締めてるチェーンを手繰って、洞窟に入っていくのです。ボートを漕いで入ることが不可能な狭さなのですね。実際、チェーンを手繰ってくぐるときは船頭さんの白シャツが私の顔にくっつくほど、全員が船の上に仰向けになってる状態でした。


無事に洞窟内に入っても、真っ暗で何も……、と思ったとたんに船頭さんが「ウシロ、ウシロ!」と志村的発言。その声に後ろを振り返ってみると……。


うぎゃー!なんだこれ!なんだこれ!(2回)
はっきりいってこれは写真には写らない美しさがありましたよ!だってこの写真でもまだ足りない、って思うもの。ディズニーランド的施設で蛍光灯に照らされたこういうタイプの青い光よりもずっとずっと明るくてでも深いブルー。限りなく透明に近い(これは嘘)!

船頭さんがカンツォーネを歌いだしたのが洞窟内に反響したりして、幻想的にもほどがある空間。


船が揺れているため、写真をとってもことごとくブレてしまうの。これは出口に向かう船たち。一度入ったら必ずでなきゃいけないんだけど、この直後に波がたかくなって、入り口をすべてふさぐくらいの波が襲ってきて全部の船が一度後ろに押し戻されたりもしました。これは……。ホントにこの場にこないと入れるかどうかなんて判断できないね。


波が押し戻してくれたおかげでちょっぴり長く洞窟内に滞在。美しい……。
動画もとってきたのです。この動画を撮ったのが正解で。ホテルに戻ってからも日本に戻ってからも映像を見てにやにやしました。

洞窟内滞在はおそらく5分ほど。この5分のために1日を費やしたのですが、いやー、これは行ってよかった!今回のツアーに参加された方の中にも、2回目、3回目、という方がいらっしゃったので、初回に入れたのはラッキーだったようです。いやー、前に2週間カナダにオーロラを観にいって結局観れなかった私なのに!ついてた。実際この日も波が頻繁に高くなったので、添乗員さんは全員が入り終わる前に中止になりやしないかと、かなりひやひやしたそうです。

青の洞窟待ちが予定よりかなり長かったので(この時点で14:00過ぎてた)、カプリ島観光はできそうになく。お昼だけを済ませにミニバスでカプリ島をひた走り。

途中、登山電車に出会いました。イタリアで有名なあの曲「フニクリフニクラ」の「フニクラ」とは登山電車のことだそうで。バスの運転手さんが陽気な方で、「フニクリフニクラ」「サンタルチア」「あまい囁き」など歌ってくれました。

  • 昼ごはん

カプリ島のレストランにて。

魚介のリゾット。ちょっと、日本人向けに作られすぎてて、ゴハンがやわすぎていまいちでした。魚介はやわらかくてとてもおいしい。おしい。

白身魚トマト風味。野菜も含めておいしい。奥にあるのはカプリ島特産のレモンを絞ったジュースです。いや、ジュースというよりレモン汁です。そのまま飲むと恐ろしいすっぱさなの。お砂糖まるごと投入してもまだまだすっぱいマジレモン。でもちょっぴり濃い目の味付けのゴハンと、日差しを浴びて疲れた体には心地よくしみこみました。

カプリで有名らしい、トルタ・カプレーゼ。訳すと「カプリ風タルト」だそうで。かなりキメの荒いチョコレートのタルト。ぱさぱさしてます。……て書くとイマイチっぽいでしょ?これがとってもおいしいのです。なんだろう、何に似てるかなぁ。素朴な味わいのキャロットケーキに似ているかも。空気を多く含んでいるけどふわっふわじゃなくてちょっぴりしっとり。甘さがしっかりしているんだけどくどくない。チョコレート特有のねとつき皆無。わー説得力ない。ないけどおいしいんだゼ。

お、天下のゴディバ様に作り方が載ってます。
http://www.godiva.co.jp/recipes/caprese.php

  • 帰り道中

お土産屋さんによって、日に焼けてちょっとヒリヒリしてる肌にシーブリーズ的な試供品をシュパシュパかける。ああ、やわらぐ……、てことはきっちり日焼けしちゃったってことですね。悲しい。や、でもよい体験だったからいいのだよ、うん。

自分へのお土産を買っていなかったので、ナポリは本場だし、ってことで30cm以上あるみるからにモチモチの長いパスタと、ドライトマトポルチーニ。食べ物ばっかりだ!

  • ローマホテル

他の方々はローマを1日観光してたので、集合時間にココに集まればバスでホテルまでつれてきますよ、というサービスがありました。集合時間は20:20。私がローマに到着したのが19:40。できればチーズを買って帰りたかったので、ハムがぶらさがってる軒下をちょっぴり探してみたものの*1見つけられず。中央の駅周辺だし、まあそうですよね。自分で地下鉄+バスでホテルに帰っても良かったのですが、残りの短い時間をやっきになって歩くより、もう今日はカプリ最高だった!でOKじゃないかという気になっていち早く待ち合わせ場所へ。駅の本屋で同じツアーのコにばったり。彼はおじいちゃんに絵本を買って帰りたいと言っていたのにまだ買えてない、と言っていたので一緒に絵本探し。最初英語のコーナーに行ったら、日本でも見たことあるのが多くて、彼が手に取った絵本に「……それ下北のヴィレッジバンガードで売ってる」と言い放つという最低のオバチャンぶりを発揮。イタリアに着たんだからイタリアの絵本買おうぜ!といった先にはなかなかかわいらしい絵本がたくさん。私もついつい「長靴をはいたネコ」の絵本を買っちゃいました。イタリア語勉強する予定なんてないのにね!しかも作画が日本の人っぽかったのね!やたらネコがかわいかったのでよしとする。



ツアーの人たちと合流したら、サッカー好きの人がスタジアムを見に行っていて。「日本のスタジアムはすぐ下までいけるのに、ローマのは柵の外までしかいけなくてグッズすら見れなかった」「しかも今日はマドンナがコンサートやってるとかいって、グッズもマドンナのだし、チケット売りに来る人はいるし」……とまで話したところで私と添乗員さんが興奮。「何でチケット買わなかった」「何で緊急連絡先に連絡してこなかった」「非常事態じゃないの!」「非常事態だよ!連絡しろよ!」と罵倒。「日本で観てくださいよ」の声にも「観たよ!」「観たうえで言ってんだよ!」とさらに追い討ち。観たかったぜ、イタリアでマダーナ姉さん。サッカー好きの愚痴は誰にも聞いてもらえないかわいそうなローマの夜なのでした。

  • 夕食

またしてもちゃんとした夕食取れなかったのでホテル近くのデリでサンドイッチ購入。これはパニーニといえるのかしら。特大パンにチーズとペパロニ的なハムが挟まっていて、パンはカリっと焼かれていておいしかった。これと昨日スーパーで買ってきた杏のヨーグルト。イタリアの食は全般的に野菜が足りなかったなー。あとグルメ的楽しみ方を全然できなかった。カルボナーラと生ハムいきたかった。

もう寝るべー、とパン一でベッドに入っていたら*2外でぼんぼこぼんぼこ破裂音。あらやだ若者の暴走かい?とカーテンをめくってみたら花火があがってました。うわー、イタリア最後の夜になんてスペシャルな!と、明日着る予定のデニムとカーディガンを素肌に羽織ってベランダへ。ずいぶん近いけどあれはどこだろう、と隣部屋のサッカー好きと話しながら眺めました。先ほどの無礼をわびもせず。さらに気づけばすっぴん。やらかしてんね。
洞窟も花火も、今日はいいものばかり見た一日だったなーとほくほくして就寝。

*1:チーズはハム屋さんで売っているらしいので

*2:明日の早い出発のため、パジャマもスーツケースに入れちゃったため。だいじょぶ、江古田ちゃんじゃないよ、パン一だもの!とか自分をなだめつつ。