群像と論座。岡田さんがらみ部分を立ち読み。
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「わたしの場所の複数」についても、「やっと立ち上がった彼女が手にしたのは、彼が前日に働き口を探していた丸まったフリーペーパーであった」という一文が。読んだはずなのにもう一度読み返したくなるような魅力的な選評が掲載されてました。
ほんとに買おうかな。
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社出版局
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インタビュー冒頭に「最近評判がものすごく良いお芝居を観たんだけど“なぜ今これなのか”と、“今これをやる意味が感じられない”という主旨のことが書いてあって*1、ちょっとびっくりしました。それ以上その作品について言及していなくて、その発言だけを残していて。もしかしたら編集の都合でその他の発言がカットされてしまったのかもしれないけれど、それをきっかけに自分は今を描きたいみたいな話につながっていったんだと思うんだけど、わたしは「それこそ、他の作品を引き合いに出してまでそれをいう意味があるのか」と思ってしまいました。
過去に観た彼女の作品*2が「今」を表現していたかというと私にはそうも感じられなかったのもあって。
それに何回かここでも書いていますが、彼女がメディアにさかんに取り上げられ始めたあたりから、彼女の作品には「求められる本谷」を演じようという変に曲がったサービス精神を感じるようになりました。小説についてもそうで。「評価」や「名声」が大切……というか彼女は自分が思うようなそれを得た、という成功体験がないんだろうな、と思ってしまいます。思い描く「成功」のレベルが「そんなのねーよ」ってくらい高いのかもしれませんが。そういう「評価」に対する貪欲さに辟易としてしまい、あるいはもがいているように見えてしまって苦しくなってしまい、彼女の作品を観たり読んだりするのをやめたのです。小手先のテクニックや思い付きを観たいと思ってはいないですし。
とかぐちゃぐちゃ書いてみましたけど、単に「お前が言うな」ってカチンときただけなんだと思うんで、わたしもわたしなんです。
そのインタビューの直後に岡田さんインタビューが掲載されていたこともあって、ついチェルについてそういってるのかと思ってしまい余計に彼女に対して嫌な気持ちを抱いたのかもしれません。
……本谷好きに怒られそうですね。すみません。以前ちょっと好きだっただけに落胆も大きかったのだと思います。以前のようなマイペースさでもうちょっと客観的に自分のやりたいことを冷静に見極めた作品が彼女から出てきたらぜひぜひ観たいとは思っているのですよ。