sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

わが闇 / ナイロン100℃ @ シアターBRAVA!


作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:犬山イヌコ みのすけ 峯村リエ 三宅弘城 大倉孝二 松永玲子 長田奈麻 廣川三憲 喜安浩平 吉増裕士 皆戸麻衣
岡田義徳 坂井真紀 長谷川朝晴

やー、よかった。観てよかった。
峯村さんがでているのもあってグリングの「海賊」を思い出したり。映像の使い方がものすごく少年王者舘でしたね。ちょっとどきっとするような急なタイミングでTVの砂嵐のようなザーという音とともに舞台を暗く染めていくようすとか、障子にうつされる映像が実際の演技とシンクロして、かつ、それがループするところとか。
私が一番ぐっと来たのは休憩前、三姉妹が酔っ払ったり素面だったりしながら踊るシーン。あれよかったなぁ。特に事件が起こってるわけじゃないんだけど、どことなく不穏な空気が伝わってきて、この幸せな風景が長くは続かないことをぼんやり感じました。そして、峯村さん演じる次女が、無邪気に踊る長女と三女を見て「や、わたしは……」って踊らなかったり、二人に誘導されて仕方なく、それでも楽しそうに踊る姿がたまらなかったです。あれはわたしだ、と思った。長女と三女みたいにああやってまわりの人も巻き込みながらものすごく楽しそうなのをものすごくうらやましく思ってるんだけど、ついついしり込みしてしまっている状況に、昔の思い出がぶわってあふれてきたりしました。楽しそうに踊る姿に心の底から「よかったねー!それやっといてよかったねー!」って思ってしまいました。
今回みたいに普通しゃべりのイヌコさんが好きです。
ああ関西で観てるなーて思ったのは休憩時間にヨーロッパ企画客演でおなじみ、ジュースの中西さんがいたのと、2回目のカーテンコールで青いポンチョのケラさんが出てきたときにそれまでおとなしめだった後方から「ケラさんや」「ケラさんや」「ケラさんや」「ケラさんや」って関西発音*1がステレオで襲ってきたことです。笑った。
休憩時間、青いイルミネーションをバックにちらちらと雪が降っていて思わぬステキシチュエーションに。

*1:「ん」が高い発音ね