sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

街のあかり

アキ・カウリスマキによる「敗者三部作」の最終章。第一章「浮雲」では“失業”、第二章「過去のない男」では“ホームレス”、最終章の今作は“孤独”がテーマだそうです(公式サイトより)。

ネタバレてるかもしれないのでたたみます。


色んな意味でのアンバランスさが良かったな。ああカウリスマキ作品だ、普通の人が普通にくらしててこうなっちゃうの、でも最後はほっとあたたかいのです。ソーセージスタンドの女の人や黒人の男の子や犬を配置してほんわりさせたり、堕ちていく主人公がそれでも(虚勢であっても)みせ続けるプライドが、悲壮にならずに観ていられるゆえんかも。普段の生活では「男のプライドの扱いには辟易としますよ」と思っちゃうこと多いんですけど。私はラストは希望だと思いました。差し伸べられている手をにぎることができたってだけでいいじゃない。
「街のあかり」ってタイトル、秀逸だなぁ。
外に貼ってあった山下淳弘監督の「主役の人が昔のミッキーロークみたいな」とか「○○分という上映時間が*1よい」という評につい深くうなずきました。
そしていつ「ホンノルル〜」と剣声が聞こえてくるかとつい待ち構えたり、は、してないね。してないしてない*2
それからアレです。煙草の吸い方がおいしそうで禁煙おばちゃん、すごく吸いたくなった。ぐぐぐ……。

*1:具体的な数値は忘れましたが1時間半ちょい

*2:過去のない男」でCKBの「ハワイの夜」が使われてたのです