sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

苦労人 / 猫のホテル @ シアタートラム

作・演出:千葉雅子
出演:
中村まこと 森田ガンツ 市川しんペー 佐藤真弓 池田鉄洋 村上航 いけだしん 岩本靖輝 菅原永二 千葉雅子

明らかに垢抜けた客層(誰に対しても失礼です)にまず驚いたよ。テレビってすごいなー。

猫ホテは芸達者な役者さんたちを観にいく、と思ってます。だからちょっとストーリーについていけなくてもいいんだ、でも再々演なので期待、と思っておりました。けど、やっぱり相変わらずあまり親切ではないつくりでした。しかも回をおうごとに*1分かりづらくなっているような気がします。そんでもって、回を追うごとに、猫ホテメンバーの猫ホテへの愛を感じるのね。なにかしらこれ。千葉さんはみんなのいいところをみんなの分あまさずみせたくてしょうがなくて、そんで役者さんたちもお互いのいいところをみせまくっていいものにしたい!って思ってるようにみえます。そこのところが脚本や演出(分かりにくいのはどちらにもちょっとずつ問題があるんだと思う)に活かされてくるといいねぇ、と心から思いました。……おせっかい?だって、途中途中のエピソードやネタはほんと面白いんだもの。得意の(?)ふくよかな体を活かしたしんぺーさんの死体芸、永二の年齢自在ぶり、イケテツのシリアスとコミカルの分配ぶり、もう役者さんの魅力はかなりの勢いで発揮されてたもの。うん、中盤あたりからなんて愛情あふれた場なんだ!って思って感動しました。
今日は永二の舞台上での歳とりっぷりに感激しました。髪をなでつける後姿(下手から観ていたので)を観て「もしや」と思っていたら、さっきまで白い開襟シャツでさわやかに女性に花を贈っていた人が、振り向いたら同じ白い開襟シャツのまま見事なおじいちゃんに。あーステキだ、好きだ。「腑抜け〜」で初めて認識して、次の「土色の恋情」で頑固オヤジ役だったときはホントびっくりしたもんなー。まさか30歳(当時)だなんて思ってなかった。思ったよりもお腹がぷよぷよしていてよかったです。
それから音楽が全編EW&F。オープニング、和服姿で啖呵を切る佐藤さん、その後のふんどし姿のたくさんの小作人(?)のバックにながるるは「FANTASY」。邦題「宇宙のファンタジー」ですよ。なんたるカオス。
あと、携帯電話コントがなくなっていました。さみしい。

シアタートラム、千葉さんは「この網網の意味がわからない」とおっしゃっていましたが、私は横一列くっついている椅子の意味が分かりません。横1列の人が足組み替えたりして動くたびに振動が伝わるのはいかがなものかと思います。

*1:私の猫ホテ観劇歴は「しぶき」以降4作……って本公演achiveに「ウソツキー」と「電界」が載ってないのにびっくり