- 作者: 宮沢章夫
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2006/07/18
- メディア: 単行本
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とても興味深く面白くずんずん読みすすみました。
ただこれについていろいろ論ずるほどは理解できないな、というのが正直なところ。まず年代的にやっぱり私よりも上なので、実感として理解できるところは少なかったです。そういう人向けの講義なので「そうだったんだ」と素直に思うしかないというか。「文化的ヒエラルキー」って言葉自体が怖いよう、とか、そんな軽い感想になってしまいます。
最後の最後でチェルフィッチュについて語っていたのが面白かったです。表現に対する批判や疑いから出てきた技法である、という理論。例の会場で起こったことに対して俳優が反応する動きについて「俳優は観客がいるということを知っているはずだ」というこれまでの演劇に対する批評(疑い)を岡田さんが行っている、という論調でした。うん、おもしろい。……と、どうしても自分が知っているところがやっぱり印象に残ってしまいました。途中のチェルフィッチュみたいな質問、とか。
参考文献や言及した本が詳しく載っていて、読んでみたいものをリストアップしたのでちょこちょこ読んでいきたい。