sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

読了

砂漠

砂漠

うわー、青春グラフィティだ。青春!*1作品発表順も、こないだ読んだ「魔王」の直後というのが爽快です。

登場人物が、彼ら自信の成長も含めて非常に魅力的で愛すべきコたちなので、読んでてまぶしくてまぶしくてしょうがなかったです。平凡だけどうらやましいまぶしさを持った学生生活(起こる事件は全然平凡じゃないですけど)。西嶋のぶち放つ単純にしか見えない直球な行動に触れると、先日読んだ「呼吸」にもあったように、単純で自分の周りで出来る事を出来る人と出来る範囲でやる/できるということって幸せなことなのだなぁとしみじみしてしまったりもしました。だからこそ迷いもなく(ないように見せてるだけっぽいところもまた良し)つきすすんじゃう西嶋がとってもまぶしいのです。
なんてことは、まるでない。(←書きたかっただけ。)
あと「そこからかよー」がいいセリフ。あんな事件があっちゃった同じ人から発せられるだけに、驚くほど幸せな気分になった。

これは映画化しやすそう。「アヒルと鴨の〜」よりもこっちを映像化すればいいのにぃ……(ぶつぶつ)。きっと語られつくされているであろう、西嶋のキャストはもちろん彼として、東堂はぜひ香椎由宇さんでお願いしたい。ずっと彼女のイメージで読んでしまいました。クールビューティー。鳥井はタイガー&ドラゴンのチビTで。

「魔王」発表直後あたりの伊坂さんのインタビュー記事発見しました。
http://media.excite.co.jp/book/special/isaka/
「“恰好悪いけど恰好いい”という感じのものが好きなんです」って、伊坂さん作品に惹かれてしまう理由を簡潔に説明されている気分。他にも探してみたらたくさんオンラインで読めました。

*1:関係ありませんが、「Graffiti」といえば、中学のときにツェッペリンの「Physical Graffiti」でつづりを覚え、Princeの「Graffiti Bridge」を大学卒業時に借りパク寸前で後輩からとりもどした、という思い出が。それ以降「Graffiti」にまつわる思い出がなかったりするので、言葉自体が青春Graffitiな存在。