sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

阿佐ヶ谷スパイダース presents 悪魔の唄 @ 本多劇場

ko-moto2005-02-27
いやー、見にいってよかったです。まだの方はぜひ。

今日は朝から少し胸やけがしていて食欲もない状態。今回は「ホラー」とか「ゾンビ」とかのキーワードが聞こえてきているし、前回の「はたらくおとこ」を思い出すと、こんな体調で見れるのかい?と心配して本多劇場に向かいました。

んが、これは私にとっては全然ホラーではなかったです。愛情を描いた作品、という印象。確かにゾンビさんたちは出てくるんですが、それは「死者という設定」である「人間」であったように思います。
私は日ごろから、心霊写真を怖がったりとか心霊スポットに出かけていく、とか、そういうのがどうも好きではないんです。見知らない人であるとはいえ死者を悪く言っているような気がしてしまうので。なので、特に小島さんの役が顕著でしたが、死者に会いたいとか、死者に会う事ができたことを喜ぶ(とまでは行ってないか)形で描いてくれているのを見るとつい感激してしまいます。意外と少ないんです、そういう風に描いてくれる作品は。「怖い」だなんて全く思わず、最後に近づくにつれてもう、もう、ジーンときてしまいまして。久しぶりに見た後にも長いこと「じーん」が続きました。

演出、というか舞台装置、というか小道具、というか、すごかったですね。わー!どうやったの今の!って思った場面が何回もありました。あの寝室のドアのやつとかー。
キャストの方々は、ねー。小島さんはすらりとボインさん(そこしか見てねーのかと言われればそうかもしれん)。長塚さんもすらりとしてましたね。俳優としての長塚さんはいつもクールでやや淡々と発声する役なのですが、今回もそういう印象。だけどずっとかすかに微笑んでいたので、実は冷徹って役のカンジがよく伝わってきました。池鉄さんはじょうずだねぇー、ものまね。……って違うですよね。出てくると安心してしまう役者さんかも。パンフレットで「いつも一度演じたものを壊して超える」的なことが書かれていて意外でした。

物販では今回のパンフレットと、以前買いそびれた「はたらくおとこ」のパンフレットを購入。今回のパンフレットは\2000でやや高ですが、戯曲もまるまる載っていてお買い得気分です。