sugar-free

「おあずけとなった今年の夏のいい日を、きっと俺達はとり返そうぜ」

オウム vs 警察

あぁぁ……。番宣見たときに最初に思ったのは「まだ早いんじゃないの?」でした。まだこの事件はドラマにするほど風化してないように思います。9年も経ってるんですね。私にとってはまだ結構最近です。

村上春樹さんの「アンダーグラウンド」もありましたが、この本は村上さんが自らインタビューを行い、インタビュイーの方と推敲を重ねた上で発表された真摯な一冊であったと思います。
このドラマはどうにも「ネタ」としてこの事件を扱っているように見えてしまうんです。それが、まだ風化したと思えない私にはちょっと腹立たしい。当時の報道もそうでしたが無神経さを感じてしまいます。

当時私は大学生で、その日は家にいました。姉は茅場町の職場へ、母は日比谷線を利用して恵比寿へ出かけていました。目覚ましをかけずに眠っていたら電話でおこされてこの事件を知りました。単身赴任中の父、遠くにすむ2人の祖母、姉の彼氏、姉と母の友達とどんどんどんどん電話がかかってきてるんですが、私のところにも何の連絡も入ってきてない。とりあえず、こちらの地理をあまり知らない親戚には「2人ともその電車は使ってないよ」と嘘をついて、どんどん増えていく死亡者と負傷者のニュースを一人で眺めていました(んで、あまりにもおちつかないので一台のテレビをニュースにして、もう一台のテレビでストリートファイターⅡをしながら気を紛らわせたりして。どうしようもないとなんでそんなこと、ってことするもんですね。使ってたキャラはブランカ、とかはっきり覚えてるよ)。結局電話がなかったのは電話回線の混雑や仕事上の対応に終われていたせいだったのですが。実際に現場に遭遇しなかったけれど、とても不安なイヤな思いが残っています。私でさえこうなんですから、当事者になってしまった方がどう思うんでしょう……。

まだ番組は途中ですけど、ドキュメントとドラマが混ざっているんですね。これならドキュメンタリーとして深く掘り下げたものにすればいいのに。……ってドキュメンタリーならいいのか>私。あぁ、9.11のドキュメンタリーも1年で放送していたりもしましたよねぇ……。ちょっとその辺はまだ自分の中ではっきりしないです。

そして結局どちらも「それってどうなの」と思いつつ見てる自分もどうなの。そしてここに書いてる自分もどうなの。……あー。